インプラント100時間 9月コース

2014年9月27日(土)
今日の研修は、伊東隆利先生による「骨と粘膜の移植法の意義と対応」でした。

伊東先生は、インプラント学会専門医・指導医、口腔外科学会専門医・指導医、歯周病学会専門医・指導医というスーパーデンティストです。
熊本でご開業されていて、歯科大学がない県に「歯科界における新しい医療モデル、医療展開」をめざし開放型病院、地域歯科診療支援病院として、個人歯科医院として入院施設をもった歯科病院をされています。

◆歴史。
医院は、1939年開院で、伊東隆利先生は二代目だとのことです。
家庭内工業から脱却するために、医療法人化。
研修施設に。口腔外科。歯科麻酔、歯周病。障害者歯科。矯正歯科学。補綴歯科学。学会の研修施設に
400件の連携施設。熊本県の歯科医院の半分が連携施設だそうです

研修では伊東先生の歯科病院作りの話と、口腔インプラントへの取り組みの2つのトピックから構成されていました。
(1)歯科病院づくり。
1.病院への道。
2.病院作りへの課題として、医療法、地域歯科医師会、歯科医師会、耳鼻科医会の反応、地元歯科医師会の反応、大規模施設の拒絶反応、医療水準の維持、建設資金、高い運営資金などおおく課題をクリアしてきたそうです。
3.設備 建設の基本コンセプト
4.スタッフ 2014年で常勤非常勤合わせて、168人。
新しい地域における歯科医療モデル。

民間の力で、歯科医療病院。6年目。順調に言っている。歯科大学のない熊本で新しい歯科医院の形を作っているその力に驚きました。

(2)インプラント治療にあたり、、
◆第1章 どうもないところを切り開いていくことにおそれを持つこと
インプラント臨床は、切除外科でない、建設外科の範疇に入る。
失敗は許されない。
失敗が予測されたら手がけないこと。
あるいは科学的な段階を踏んで計画する。
自分の力量以上の事はしない。
しかし、力量は努力によって磨かれていく。

◆第2章 欠損は歯牙だけではない
歯肉もない。歯槽骨もない。付着粘膜も観察。

◆第3章 理想のインプラントは?
科学的に理想と考えられる人工歯根はまだない。(たとえば歯根膜を有するなど)
適応症として、理想的なインプラントは考えられ実践されている。
隣在歯を削らずに、該当部位だけで解決できることは、患者にとって最も受け入れられやすい治療法。

表面処理したり。

◆第4章 当院の臨床統計、成績。

37本、
初め10年バイオセラム。次の25年ITI。
3723症例。7354本。
撤去2%合った。

とれたのにはやはり原因がある。角化組織ない。タバコ吸っていた、免疫低下。

??一番の原因は??設計ミス。骨がないところに入れた、角化組織がないところに入れた。→設計。なぜならプラークコントロールしにくいインプラント。その原因は、骨内、角化組織ない。

◆第5章 どう診断して、どうインプラントしているか。
ペリオの悪影響を排除すること。インプラント120日後には、残存歯の歯周病げんきんが入ってきている。
ペリオの撲滅なくしてインプラントはない。

視診、触診、歯周病学的マーカー、スタディーモデル、デンタル、パノラマ、CT、3D-CT、光造形モデル。

◆第6章 成功に王道なし
基本的な切開、剥離、縫合、骨削、粘膜移植、骨移植など自由自在にできるように、日常的に、割り稽古しておく!!
縫合の練習を常日頃からしている。歯周病でもFOPをしていくであるとか。
縫合しなくても傷は治る。しかし、人工骨入れるとかいうなら、きれいに縫合しないと感染してしまう。縫合が重要!常日頃から練習しておく。

◆第7章 角化した付着粘膜の意義
10年、20年、30年単位のインプラント臨床を考えるとき、特に角化した付着歯肉の臨床的意義は大きい。
付着歯肉の意義を改めて考える。

天然歯。十分な幅の不動性の角化歯肉ある。ながもち。
ブラッシング良ければ、必要ない? →先に手をうっておきたい。!!

◆2mmなかったら、不動性角化歯肉。積極的にFGGによる口腔前提拡張、してきた。

◆インプラントと天然歯の封鎖、防御機構
違いがある。骨とインプラントがくっつくのは接触距離が近くなる。上皮とは未解決。付着上皮がない。チタンとどれくらい近づけるか。

◆十分な幅の付着粘膜、狭い付着粘膜
歯肉退縮、骨の吸収に対応できるか
ブラッシング、プラークコントロールが十分できるか?

狭い付着粘膜。最低2mm。3mmは欲しい。ポケットの深さも考えて。ポンプ作用。インプラント周囲がパカパカして細菌が入り込む。

伊東先生の想いとして、「基本はスクリュー固定にしています。一時期セメンティング流行った。→インプラント周囲炎もはやった。」
介護保険の現場で困る。
インプラント興味ある人は、介護興味ない。そうならないで欲しい。

インプラント。介護施設入った時、歯科医師として行くべき。近くの先生にお願いする。インプラント審美だけ追い求めて、寝たきりになったあとのことは知らん、という歯医者にならないでください。→自分の生涯責任をもつ治療という琴線に触れる。

→今日の講義は心に響きました!!どこが?生涯その患者を診ていく。その責任感の上でするインプラント治療。その心意気を感じる先生だから心に響く。ただ小手先(技術も大切だが)だけでなく、臨床の情熱と信念を感じました。

◆第8章 どう経過を評価していくか。
いかに経過観察し、いかにケアしていくか。
外科の先生。補綴の先生
ペリオの考え方。これが一番インプラントの経過に参考になりそう。
ペリオのためのパラメータ。

◆第9章 異常があったらどうする?
Langらの提唱するCIST療法。それを実践してきた。
結論から言えば、Mucositisの時に発見して治す。Peri-implantitisに移行させないことが重要。

◆インプラント植立しました。
さあどうやって経過を診ていきますか?

①まず聞いて、痛くないか、よく噛めるか、発音できるか、よく飲み込めるか。
②見て プラーク、発赤、腫脹、出血、排膿、破折。 練性充填器で押さえて出血排膿ないか見る。
③嗅いで
④触って(触診、圧診)→腫れていないか、痛みは、滲出液は、出血は、排膿は
⑤咬合は? Co-CRは一致しているか、左右均等接触、前方左右側方時の咬合干渉の有無。これだけみれば咬合のかなりの部分をカバーできる。
⑥デンタルをとって。→DIB(レントゲン上の吸収量)は、異常象は?、硬化性変化は?ランドマークは?
⑦ネジの緩みは?→これが一番頭が痛い。
⑧上部構造外して→歯肉との界面を診る。プラークは、腫脹は、発赤は、滲出液は、出血は、排膿は、潰瘍は、壊死は。
⑨プロービングする
⑩滲出液量は
⑪動揺度は、触診、ペリオテスト。

◆いつチェックするか?(Careと記録)
費用は?

周術期
上部構造装着
メインテナンス期 (1ヶ月後)、(3ヶ月後)、6ヶ月後。1年後。1年ごと。

自費カルテ、保険カルテ分ける。

◆私のはティシューレベルのインプラントです。

??ティシューレベルインプラントと、骨レベルインプラントの違いは?その意義は?
検査。プラークIndex
Bleedeng index
Probing
Att. level

◆滲出液量。

◆排膿ある。

ティシューレベル。骨レベルまでふかくすると、炎症起こしやすい。ティシューレベルにだからこだわっています。

◆BOPについて
Lang, et al 1991
Luterbacher, et al 2000
Etter et al 2000 プロービングで損傷受けた軟組織付着は動物実験で5〜7日で回復した。

◆歯周病学的介入とは
病因論 類似

◆Pontoriero et al 1996
人におけるLoeの歯肉炎モデルで歯肉は元に戻る。

◆Mombelli et al 1999, Lang et al 1993
天然歯と、インプラント周囲菌は同じ挙動する。

天然歯はアクセスフラップでデブライドメント。

インプラントの場合は?開けておく。APF。これも必要な技術。再建は出来ない。うんでいるところを取り除く、深くまできれいにする。

◆動画 π-shape, アピカリー

割り稽古をして常日頃から、歯肉を自在に操れるようにする。
歯肉をのばそうと思ったら伸ばせる。
粘膜弁を下げようと思ったら、下げれる。APF
そのポイントは部分層で開ける。

◆Ⅱインプラントの病因論
インプラント周囲の細菌の発生
無歯顎
implant埋入後2W後 さるかす内に健康な歯肉溝に類似したグラム陽性菌の存在

インプラント周囲炎既往者。

◆骨は熱に弱い。加熱しない。注水、低速。
きちっとした縫合をする。

◆上顎の厚い歯肉
寄せる方法。パラッチ法。有茎弁の移植法。

◆動画4
粘膜は薄いほうがキレイな縫合ができる。

◆12:00 骨の話。

◆インプラントで再建するもの

歯牙欠損人工骨
粘膜欠損 粘膜移植
歯槽骨欠損 GBR 骨移植

顎骨欠損。顎骨再建。

??骨移植やGBRでどれくらいの予後?
自家骨の扱い方を。

◆適応症の問題

◆骨採取の部位
口腔内 オトガイ部、下顎臼歯部、上顎梨状

口腔外 腸骨、脛骨

◆症例。GBR昔やっていた症例。1996年

◆骨移植上の分類。①充填、②添加

ピオクタニン液で染める。
骨移植やれるのは

トレフィンバー、スクレーパーで採る。
骨を移植する。→「骨を移動する」

★!!インプラントを極める。インプラントメインテナンスを極める。患者さん説明を工夫する。

PM13:00〜
◆ブタ実習

一本だと開きにくい。カットバックを入れる。
剥離は押してこねる。押してこねる
肉芽採る鋭匙ピンセットをよく使います。

縫合。刺入は直角に入れる。直角に出す。
連続縫合。あまりすることないが、、、。

ナイロンちくちくするが、5-0くらいならまだやわらかい。

垂直マットレス、粘膜を寄せたいとき。
水平マットレス。

14:00〜
頬小帯部分を使用しての、
部分層弁。遊離歯肉部分から剥離。頬小帯を下に位置づける。
骨膜縫合。切開を少し入れて、骨膜縫合を出すところ作っておく。!!こういう方法もあるんだと感動!!縫合するとき、手結びのほうが感触わかる。

16:00〜
πシェープ:ディスタルウェッジの事。
FOP 深いなら2次切開も入れて中落としする。歯間乳頭は団子みたいに残るから、
APF 角化歯肉がない場合に作る。

17:00自家骨移植が出来れば、ほかは何でもできる
インプラント
下顎枝からの自家骨移植。ネジ止め。
減張切開での緊密縫合。
サイナスリフト。

18:00
オトガイ神経の明示。

今日一日を終えて。
伊東先生の情熱に驚いた。医院の構築もそう、インプラントを35年して経過を負っている姿、歯周病学的配慮をした経過観察、技術を後の世代に伝えようとする姿勢。技術を披露していいかっこをするためではなく、きちんとしたことを伝えようとする姿勢が尊敬できました。

怒涛の6時間ブタ実習は、単純縫合、垂直・水平マットレスから始まり、オープンフラップ、アピカリーポジションドフラップ、ディスタルウェッジ、インプラント埋入、遊離歯肉移植術、下顎枝からの自家骨採取、骨欠損部への自家骨移植、減張切開、サイナスリフト、オトガイ神経の解剖と、途中ギブアップしそうになりながらも、とても有意義なものでした。

明日も研修頑張ります。