名古屋で日本口腔インプラント学会全国大会が行われました。
この学会は日本でもっとも参加人数の多い学会の一つになります。
大学の先生から開業医の先生、臨床から基礎の先生、またインプラント治療に携わる歯科衛生士さん、歯科技工士さんまで幅広い方が参加しています。
 
今回、私は、一般演題で発表をさせていただきました。
今回発表させて頂いたデータは一般診療所でのインプラント治療を行った患者さんの咀嚼効率がどのように回復したのか、ということを客観的に評価したものになります。
 
インプラント治療で噛めるようになったという患者さんの話は聞くけれど、実際客観的にどれくらい噛めるようになったか、ということを調べた研究はあまりないのが現状です。
今回は、近年矯正分野で咀嚼能力を評価するのに使用されているマスマティカガムを使用しました。
臼歯欠損部に対して、インプラント術前、インプラント術後の咀嚼効率を、欠損側、非欠損側で調べました。その結果、インプラント治療前は欠損側で咀嚼効率が低くなっており、非欠損側では咀嚼効率が過度に高くなっていたが、インプラント治療後に咀嚼効率は欠損側で向上し非欠損側で低下して、咀嚼効率が欠損側、非欠損側で同程度になることがわかりました。
このことからインプラント治療は、欠損側の咀嚼効率を上げるだけでなく、非欠損側の咬合負担を軽減することが示されました。これは、単にインプラントを入れて噛めるようになるというだけでなく、残存歯の寿命を伸ばす可能性が示唆されました。
 
 
今回の結果は、一般歯科診療所である藤井先生の診療所で取られたデータです。一臨床家として、自分の治療を学会で発表していく、データを蓄積していく姿を尊敬します。
 
開業してから、初めての学会発表。
初めての口腔インプラント学会参加で、発表。
正直、とても緊張し発表でした。恥ずかしさで穴があったら入りたいくらいの気持ちでした。
 
 
今後は自分の診療所からも歯科医学に貢献できるような発表をしていきたいと、強く思いました。
 
というのも今回の発表はとても得るものが多かったためです。
いつも私の中にある言葉があります。恩師、東京歯科大学井上孝教授の言葉「リサーチマインドを持った歯科医師でありなさい。」
ただ今ある治療を何も考えずに実線するのではない。常に自分の実践する治療へ疑問をもち、それを少しでも理論的に理解し、エビデンスの裏付けを持って実践していく。さらに、臨床に活かせるエビデンスを診療所から出していける歯科医師である。
そうできることだと私は井上先生の言葉を理解しています。
 
自分の診療所内でもきちんとデータを蓄積し、新しい知見を世界に発信していけるようにしたいと思います。
きちんとデータと検査に基づく歯科治療、術前術後・メインテナンスへの治療のフォロー、年単位の治療経過、症例保存は患者さんへの良質な医療に欠かせないものと考えています。
また、おざき歯科医院では患者さんへの検査、治療に責任をもち、世界に発信できるだけの医療水準を維持していきたいと願っています。
再来年にはおざき歯科医院から発表をしていきたいと思います。
 
 
一からご指導いただいた藤井先生、発表の場を頂いた臨床器材研究所の先生方に感謝します。
 
リサーチマインドを持って歯科医療を実践していく、その姿勢は、かならず患者様のためになると信念を持って治療に臨んでおります。