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Dental Knowledge

6202026

インビザライン矯正治療ってどんなもの?

「歯並びは気になるけれど、ワイヤー矯正は目立つから抵抗がある」
「仕事中や学校生活で、できるだけ自然に矯正したい」
「食事や歯みがきがしやすい矯正方法を選びたい」

このようなお悩みを持つ方に選ばれている治療方法のひとつが、インビザライン矯正治療です。

インビザラインとは、透明に近いマウスピース型の装置を使って、少しずつ歯を動かしていく矯正治療です。従来のワイヤー矯正のように歯の表面にブラケットやワイヤーを固定するのではなく、患者さんごとに作製されたマウスピースを段階的に交換しながら、歯並びや噛み合わせの改善を目指します。インビザライン公式サイトでも、透明で取り外し可能なアライナーを順番に装着し、歯を徐々に動かす治療と説明されています。

インビザライン矯正治療の特徴

インビザラインの大きな特徴は、装置が透明に近く、目立ちにくいことです。矯正治療中であることが周囲にわかりにくいため、人前で話す機会が多い方、接客業の方、学生さん、成人の方にも選ばれやすい治療方法です。

また、マウスピースは取り外しができます。食事のときには外すことができるため、ワイヤー矯正のように「装置に食べ物が挟まりやすい」「硬いものが食べにくい」といった不便さが比較的少ないのが特徴です。歯みがきやフロスも普段に近い形で行いやすいため、矯正中のむし歯や歯周病予防にも取り組みやすい治療方法といえます。

ただし、取り外しができるということは、患者さん自身の協力がとても重要になるということでもあります。マウスピースを決められた時間しっかり装着できなければ、予定通りに歯が動かないことがあります。日本矯正歯科学会のアライナー型矯正装置の指針でも、アライナー治療の効果は装着時間に影響されるとされています。

どのように歯が動くの?

インビザラインでは、まずお口の中の状態を確認し、歯並び・噛み合わせ・むし歯・歯周病・顎の状態などを診査します。そのうえで、口腔内スキャナーなどを用いて歯型のデータを取り、治療計画を立てます。

治療計画に基づいて、少しずつ形の違うマウスピースが作られます。現在の歯並びから、目標とする歯並びへ近づくように、マウスピースを順番に交換していきます。1枚ごとのマウスピースが歯に弱い力をかけ、少しずつ歯を動かしていく仕組みです。

インビザライン・ジャパンは、独自の3D画像化技術と審美的要素を融合した「インビザライン・システム」などを日本国内の歯科医師に提供していると説明しています。

インビザライン矯正のメリット

インビザライン矯正には、次のようなメリットがあります。

まず、目立ちにくいことです。透明に近いマウスピースを使用するため、矯正中の見た目が気になりにくいです。

次に、取り外しができることです。食事や歯みがきのときに外せるため、普段に近い生活を送りやすいです。食事制限も比較的少なく、矯正装置に食べ物が絡まりにくい点もメリットです。

さらに、金属のワイヤーやブラケットを使わないため、装置が頬や唇に当たって痛い、口内炎ができやすいといったトラブルが比較的少ない傾向があります。

また、デジタル技術を用いて治療計画を立てるため、治療前に歯の動きのシミュレーションを確認できる場合があります。ただし、シミュレーションはあくまで計画であり、実際の歯の動きは骨の状態、歯根の形、歯周組織、装着時間、年齢、噛み合わせなどによって変わります。

インビザライン矯正の注意点

インビザラインはとても便利な治療方法ですが、すべての症例に向いているわけではありません。

たとえば、歯を大きく移動させる必要がある場合、大きな回転・圧下・挺出が必要な場合、骨格的なズレが大きい場合、抜歯を伴う複雑な症例などでは、インビザライン単独では難しいことがあります。日本矯正歯科学会の指針でも、歯の大きな移動を必要とする症例、大きな回転や圧下・挺出を必要とする症例、患者さんの協力度が低い症例、骨格性の不正を有する症例などには注意が必要とされています。

また、インビザラインではマウスピースを長時間装着する必要があります。外している時間が長いと、治療計画通りに歯が動かず、治療期間が延びたり、追加のマウスピースが必要になったりすることがあります。

「外せる矯正」は便利ですが、「外してばかりでも治る矯正」ではありません。
ここがとても大切です。

治療中に気をつけること

インビザライン治療中は、食事と歯みがきのとき以外は、できるだけマウスピースを装着することが重要です。装着時間が不足すると、歯が予定通りに動かず、マウスピースが合わなくなることがあります。

食事のときはマウスピースを外します。装着したまま食事をすると、マウスピースの変形や破損、着色、むし歯リスクの増加につながることがあります。

飲み物についても注意が必要です。水以外の飲み物、特に糖分を含む飲料をマウスピース装着中に飲むと、歯とマウスピースの間に糖分が停滞し、むし歯のリスクが高まる可能性があります。コーヒーや紅茶、ワインなどは着色の原因になることもあります。

また、マウスピースは清潔に保つ必要があります。毎日洗浄し、外したときは専用ケースに入れて保管しましょう。ティッシュに包んで置いておくと、誤って捨ててしまうことがあります。

インビザライン矯正は誰に向いている?

インビザライン矯正は、見た目を気にせず矯正したい方、食事や歯みがきをしやすい方法を希望する方、金属の装置に抵抗がある方、日常生活への影響をできるだけ少なくしたい方に向いています。

一方で、装着時間を守ることが難しい方、マウスピースの管理が苦手な方、骨格的な問題が大きい方、複雑な歯の移動が必要な方には、ワイヤー矯正や外科矯正、または他の治療方法を検討した方がよい場合もあります。

大切なのは、「インビザラインが良いか悪いか」ではなく、その方のお口の状態に合っているかどうかです。

ワイヤー矯正とどちらが良いの?

インビザライン矯正とワイヤー矯正には、それぞれメリットとデメリットがあります。

インビザラインは目立ちにくく、取り外しができ、歯みがきがしやすいという利点があります。一方で、装着時間を守る自己管理が必要です。また、症例によっては歯の動きに限界があり、ワイヤー矯正の方が適している場合もあります。

ワイヤー矯正は、装置が固定式であるため患者さんが外すことはできません。その分、装着時間不足による治療の遅れは起こりにくく、複雑な歯の移動に対応しやすい場合があります。一方で、装置が目立ちやすい、歯みがきが難しくなる、食事に注意が必要といった点があります。

どちらが優れているというよりも、歯並びの状態、噛み合わせ、治療目標、生活スタイル、患者さんの希望によって選択することが大切です。

矯正治療は「歯並び」だけでなく「噛み合わせ」も大切です

矯正治療というと、前歯の見た目を整える治療というイメージを持たれる方も多いかもしれません。もちろん見た目の改善も大切ですが、歯科医療としては、噛み合わせ、清掃性、歯周組織への負担、将来的な歯の保存も重要です。

歯並びが改善すると、歯みがきがしやすくなり、むし歯や歯周病のリスク管理がしやすくなる場合があります。また、噛み合わせが整うことで、一部の歯に過度な力がかかりにくくなることもあります。

ただし、矯正治療ですべての問題が解決するわけではありません。むし歯、歯周病、顎関節症、歯ぎしり、食いしばり、補綴治療との関係なども含めて、総合的に診ることが大切です。

治療後は保定が必要です

矯正治療で歯並びが整った後も、治療はそこで終わりではありません。歯は元の位置に戻ろうとする性質があるため、後戻りを防ぐための「保定」が必要です。

保定装置、いわゆるリテーナーを使用し、治療後の歯並びを安定させていきます。保定を怠ると、せっかく整えた歯並びが再び乱れてしまうことがあります。

矯正治療は、歯を動かす期間だけでなく、治療後の安定まで含めて考えることが大切です。

まとめ

インビザライン矯正治療は、透明に近いマウスピースを使って歯を少しずつ動かす矯正治療です。目立ちにくく、取り外しができ、食事や歯みがきがしやすいというメリットがあります。

一方で、装着時間を守ることがとても重要であり、症例によってはインビザラインだけでは対応が難しい場合もあります。治療を成功させるためには、正確な診断、適切な治療計画、患者さんの協力、そして治療後の保定が欠かせません。

歯並びや噛み合わせが気になる方は、まずはお気軽にご相談ください。お口の状態を確認したうえで、インビザラインが適しているか、ワイヤー矯正やその他の治療方法の方がよいかを含めて、わかりやすくご説明いたします。


医療広告ガイドライン・未承認医療機器に関する注記

インビザラインは、海外で製作されるマウスピース型カスタムメイド矯正装置であり、日本国内において薬機法上の医療機器として承認されていない装置に該当する場合があります。日本矯正歯科学会の指針でも、海外カスタムメイド矯正装置については、日本国の薬事法上の医療機器および歯科技工士法上の矯正装置に該当しないこと、代替治療法が存在すること、歯科医師が責任をもって使用すること、患者さんに十分説明し同意を得ることが示されています。

また、厚生労働省の医療広告ガイドラインでは、未承認医薬品等による治療や、治療効果に関する誤認を招く広告表現、体験談、説明不十分なビフォーアフター写真等について注意が必要とされています。

掲載時には、医院の実際の使用システム、入手経路、国内承認品の有無、諸外国での安全性情報、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる可能性、費用、治療期間、通院回数、主なリスク・副作用を別ページまたは同ページ下部に明記することをおすすめします。

 

【根拠】
インビザライン公式情報では、透明で取り外し可能なアライナーを順番に装着して歯を動かす治療と説明されています。インビザライン・ジャパンは、3D画像化技術を用いたシステムを国内歯科医師へ提供していると説明しています。日本矯正歯科学会の指針では、アライナー治療は装着時間や症例選択、術者の診断力・対応力が重要であるとされています。

 

【注意点・例外】
このブログは一般向け説明文です。実際の適応、治療期間、抜歯の要否、費用、リスクは患者さんごとに異なります。骨格性不正咬合、重度叢生、重度開咬、重度過蓋咬合、歯周病が進行している症例などでは、専門的な矯正診断が必要です。専門家に確認が必要です。

 

【出典】
インビザライン公式サイト、インビザライン・ジャパン公式サイト、日本矯正歯科学会「アライナー型矯正装置による治療指針」、厚生労働省「医療広告ガイドライン」