理事長ブログBlog
IDS2023研修を終えて
IDS研修を終えて。。。
3月ドイツケルンにて世界の歯科業界の潮流を学んで参りました。
世界最大の歯科のデンタルショー「IDS」に参加して来ました。これから2年の日本の歯科業界の方向性を知ることができました!
これからの歯科業界、歯科界がどうなるのか?さらにそんな歯科界の中でどのように歯科医師として成功しようか、もっと考えたい!という若手歯科医師、歯学部生の方は、ぜひ僕までコンタクトください!
志結会理事長・院長の尾崎亘弘と話ししてみたい!という歯学部生、若手歯科医師の方は、
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☆IDSってなに??☆
IDS は歯科業界で最も重要なデンタルショーです。世界中の企業がこのミーティングで最新技術や最新 製品を発表します。そのため歯科医療従事者、医療メーカー、販売者から大きな注目がされています。
西欧だけでなく、東欧諸国、北アフリカ、北米、アジアからの技術者・医療従事者・専門業者が集まります。
今回僕の参加したIDSの、正式名称は、40th International Dental Show (IDS2023)(第40回ケルン国際デンタルショー)といいます。
期間は、2023年3月14日(火)~ 18日(土)となります。
私は日本企業さんと合うため前日から入り、日本での仕事のため一足はやく日本に帰国しました。
開催時間は、連日9時~18時で、9時前から多くの人が集まり、週末にかけての日を追うごとに来場者は増えました。
出展者数は、60ヵ国以上から 2,000社以上 と世界各国の有数の企業が出店していました。
ケルン国際会議場は、展示面積が170,000m2と、東京ドーム3.5個以上、日本武道館の8倍以上の大きさです。
来場者数は66ヵ国から約 160,095 名 (62% が外国人 )(2019年度実績)で、2023年も非常に多くの方が来場していました。
出展商品は、歯科医療器具・設備、歯科技工用器具・設備、機械・工具、歯科材料、医薬品、インプラント製品・関連商品、義歯用パーツ、洗浄・消毒薬品、虫歯・歯周病予防製品、医療用デジタル機器、サービスなど多岐にわたります。
ジーシー、クラレノリタケ、モリタ、ナカニシ、松風、ベルモント、アラインジャパンなど日本の企業も多数参加しておりました。
☆日本の企業の方々と意見交換会に参加して来ました
①3月13日ヨシダナイト、@旧ニッコーホテル。ヨシダ社長はじめとする関連企業と意見交換会。IDSには、ヨシダさんは出店していないが、関連企業(Yアライアンス)が出店いること。
②3月14日アラインジャパン社によるグループセッション。アラインミーティング、アラインナイト。
エグゾとの連携が特に目に止まりました。フェイススキャン、スマイルデザインをブースで実演し、この分野の進歩を知りました。エグゾを志結会でも実装していく。
③3月15日モリタミーティング@ハイアット。デジタル技工士育成センターの責任者の方と意見交換しました。デジタル化のなかでのラボ人材育成。アメリカでは、院内技工士が、ラボの数を超えた、逆転。デジタル技工の潮流、オートチェンジャー、ロボットアーム。多くのトピックスを共有しました。志結会でのラボ人材育成の道標ができました。
☆IDS視察の所感
大きく5つの流れがありました。
1.クラウド化
デンツプライシロナのDS core:CTデータ。IOSデータ。パノラマ。口腔内写真。容量課金制。シロナのクラウドサービス、DS coreが発表されました。
クラウドデータの囲い込み戦争が起こることを感じました。
特にシロナVSアライン社になりそうです。
2.ソフトウェアの進化、AIの進化。
ハードウェアでの大きな飛躍は少なめでした(Ray社や、デンツプライシロナのプライムプリンターなどいくつか目を引くものもありました)。
★ソフトウェアでの、アライン社のデジタルレントゲンAI判断。デジタルレントゲン画像からのAIによる、疾患の抽出が実装されていました。縁下歯石、歯槽骨吸収、う蝕、根尖病巣。
★アライン社の「360Hub」。患者さんの各種データをう蝕、ペリオ、顎関節など生体や疾患ごとにアプローチできるようなUIが組まれていました。各データを扱う、各プログラミングを使うという感覚から、患者さんの生体情報にアクセスするというUIが目新しかったです。
★iTero✕エグゾキャドの連携。アライン社の各種システムの統合。IOS、CTデータ、パノラマ、フェイスデータの統合。エグゾがやはり強い。オープンソースで多くの技工士さんが使う。歯科医師もこれに対しての知識を正しくもっている必要があると感じました。
★アマンゲルバッハのデジタル咬合器。フェイススキャンとデジタルFB。デジタル咬合器へのマウント。
3.オートメーション化
とくに技工用製品のチェンジャー。アマンゲルバッハ社など。
特にロボットアーム関連の進歩。数十枚のディスクをオートメーションで交換できる。
4.3Dプリンティング
デンツプライシロナのプライムプリンター(およそ600万円)。ほぼ自動制御。デンツプライシロナのワークフローの中に位置づけられることでの技工作業のシームレス化が予感されます。
これまでラピッドシェイプ社。
5.各社、アップデート
★Ray社のデジタルフェイススキャン。顔面スキャンの普及を感じさせるモデルがでました。
★GCの新IOS。国産のGCのIOS。日本国内での保険認可が早そうで期待します。
★トリオス5。トリオスも新製品の5が登場。
★トライオート2Plus(Morita)。レシプロカルモーション対応。志結会でのウェーブワンゴールドにも対応できそうで期待。レシプロカルモーション、EMR、オートリバース機能、これらを満たした機種で有用な機種はこれが始めて。
★アイスペシャル5(Shofu)。カメラデータのWifiデータ連携。SDカードいらない。画質も問題なくきれいでした。シャッタースピードも不満にならないスピード。スタッフが使いやすいシンプルな操作方法。軽さ。院内のデータ管理に使えるなら導入を検討します。
★中国格安マイクロスコープ。70万円。歯科医院ユニットにおける、フラグシップモデル+廉価版の構成(大木歯科笠井先生より)。志結会の拡大診療・精密診療の一つの形として、今後ルーペが院内の当たり前になったら、次のステージとして全チェアーへのマイクロ導入の検討。
★デモ:ロボットアームと位置感知による、タービンに追随する、バキューム。これからの歯科医院の臨床におけるロボット化、オートメーション化、未来を感じました。
☆2023年IDS全体を通じての所感☆
デジタル化はかなり進行してきています。
ハードウェアでの進化はある程度落ち着き、ソフトウェア開発に重きが置かれてきている実感がありました。
さらにここからは、各社のデータ連携、クラウドでのデータ共有、AI技術の活用がされていくでしょう。
ハードウェア開発では、デンツプライシロナによるPrimePrinterの発売によ3Dプリンターの院内化の進行が進みそうです。オートメーション化も進行。
ハード✕ソフトでは、フェイススキャナーと、デジタル咬合器の進化が、歯科技工のワークフローの一括管理ができる今後の鍵になりそうです。
これらを受けて、2025年の歯科医療従事者として、
デジタル技工への理解がさらに必要だと痛感しました。
具体的に今ある環境で私達志結会の歯科医師・歯科衛生士・医療従事者できることは、
①特にインハウス技工をめんどくさがっていてはいけない、術者が触れ慣れておこう
今後100%IOSが印象・技工物設計のチェアサイド作業の中心に来ます。
IDS的にはどのIOSが良いのか、と悩むフェーズはピークを超えてしまっている印象でした。
②志結会にある今ある技術において、アライン社のインビザライン関係のソフトウェアへの理解
アライン社の多くのアプリが今後シームレスに繋がっていきます。
そのため、現状のアライン社のアプリを一つづつ、深く理解して使っておくことが肝心だと感じました。
インビザドクターサイト。教育用サイト。グローバルギャラリー。インビザプラクティス。クリンチェックプロ。今後2023年柱にCTの重ね合わせも実装されます。
このソフトウェア群を十分理解しておくことが、これからくる歯科界のクラウド化、つまり、初診から診査診断、治療、メインテナンスフォローまでのデジタル化、クラウド化に対応するための第一歩になります。
③デンツプライシロナのプライムスキャン、プライムミルを活用し尽くす
歯科医師は、デジタルスキャナー、もっと使用し、さらに理解を深めよう。
これからさらにデジタル化が進みます。アナログレントゲンが、デジタルレントゲンになったように。
まず第一歩として、最低限CERECプライムスキャン、プライムミルを術者が使いこなす必要があると感じました。
今後、エグゾキャドのデータへの理解、3Dプリンターの一般歯科医院への実装が控えています。
かつてのレントゲンの手現像から、デジタルレントゲンに移行したように、手書きカルテからレセコン機に移行したように、変革が今後5年で起こってきます。
この時代の変化に先んじて学んで行く必要があると感じました。
☆でも基本的な技術の大切さは変わらない。
う蝕を取り除く技術、歯周組織を破壊しない抜歯技術、歯根面や歯肉組織を損傷しない歯石除去技術。
長期予後を確立するためのインプラントの埋入技術。
長期予後を確立する支台歯形成能力。
矯正の診断技術。
ラバーダム防湿による無菌的な歯内療法。
ルーペやマイクロを用いての拡大診療による精密治療。
歯科において基本的な技術が大切なことは言うまでもありません。
☆☆その一方、一度進んだ技術革新はもう後には戻れません。
★一般社会でもすすむ技術革新。
スマホが普及して、公衆電話を使うことは殆ど無くなって・・・。
ぐるなびや食べログを見るようになって、グルメ雑誌を見ることが殆どなくなって・・。
Lineが出て、キャリアメールを殆ど使わなくなった・・・。
スイカやイコカが普及して、切符を買うことが殆ど無くなった・・・。
一度便利さを知った時代は、もう後戻りできません。
☆歯科で進む技術革新
歯科界でも同じでしょう。
歯科でもかつてアナログレントゲンを手で現像してたが現在ほぼなくなりました。
レセプト請求がオンライン化され、レセプトコンピューターが普及して紙レセプトを書くことが無くなりました。
CRが開発され、1級インレー、アマルガムがほぼなくなりました。今アマルガムを第一選択にすることは無いでしょう。
新しい時代についていく。取り残されず。温故知新ですね。
☆今後僕は理事長の仕事として、5つの仕事を行っていきます。
時代に乗り遅れない。日本の歯科界の時代を切り開いていく。
これは歯科医師としての臨床以外の、僕の理事長としての「仕事」「業務」だと痛感しました。
①志結会でも、各ドクター、各衛生士、各術者が、世界最高水準の医療を提供できる体制を作れるように、技術導入を進めていきます
世界は常に進化しています。AIが大きな潮流となり、世の中の話題をさらっているように。歯科界も進展しています。世界の進歩に、歯科の進歩についていきます。
各術者が世界最高水準、最先端に触れられるチャンスを作っていきます。
それにより、地域医療のアップデートを図る、レベルの高い医療従事者の育成を目指します。
②医工連携を取り、企業での開発を志結会で後押しします。
また今回日本の企業のことを知ることができました。
松風のアイスペシャルの開発者との方と話をすることができました。製品ができるのにどのような試行錯誤があってどのような時間の中で開発に取り組んでいるのかヒアリングさせてもらえました。
この体験から、研究開発を進めてくれている方がおり、そしてそれを支える企業があって、それを製造する工場があり、その製品を卸してくれる業者さんがいて、エンドユーザーの歯科医院の歯科医師として患者さんに治療や医療サービスを提供できることを実感できました。
世の中の最先端の技術もそれを形に実現してくれる企業の方がいるから製品となり、歯科医院で実施できることを知りました。
製品開発を通じて、歯科医学界の発展を医療法人志結会が少しでも支えていきたいと感じました。
③志結会の取り組みを日本や世界に発信していける機会を作っていきます。
今回のIDSの内容を知った上で、もちろん現存する治療を大切にします。
そして今回のIDSでの技術が日本でローンチされたタイミングで速やかに取り入れスタートして、日本の国民・歯科医療のためになる技術やサービスを日本国内にも広めていけるようにします。
④院内デジタル技工。院内のDX化を推進します。
アイテロ-エグゾの連携、エグゾの理解を進めます。
技工士さんとのディスカッションをできるレベルを上げていきます。
フェイススキャン、デジタル咬合器の試験運用を行います。
デジタル分野での技工士さんとの連携をしていきます。
欧米の潮流、院内ラボの流れ。汲み取っていきたいと思います。
⑤歯科医療技術の向上
歯科医師、歯科衛生士の歯科医療技術の支援をしていきます。
技術に振り回されるのではなく、技術を使いこなすことが大切ですよね。新たな製品、技術が出たときそれを習得することで精一杯になりやすいですが、それだけでは良くないですよね。技術は技術。あくまで患者様に安心安全の医療を提供できてこその技術です。
その技術を使いこなせないと本当の意味で患者様のためになりません。
僕自身も研鑽中の身です。
志結会では、勤務医や、若手歯科医師でも、JIADS、日本インプラント学会専修医・臨床歯周病学会認定医の習得、日ヘル学会、PHIJ、矯正知識・技術の習得できるチャンス・体制を平等を整えて与えてます。
最後に今回このような機会を頂いた栗林先生、荒井先生はじめMID-Gの先生方、企業の方々、医院を守ってもらっていたメンバー、家族のすべての関係者に感謝します。
今回の話をもっと知りたい、これからの歯科業界をどのように生き抜いていこうか、志結会理事長・院長の尾崎亘弘と話ししてみたい!相談してみたい、という歯学部生、若手歯科医師の方は、
インスタ:https://www.instagram.com/ozakinobuhiro/
フェイスブック:https://www.facebook.com/ozaki.nobuhiro/
メール:infoのあとにアットマークozaki.osaka.jp
までメッセージください!歯科の歯科界を担う人たちの力に少しでもなれたらと僕は思っています。