メタルフリー治療Metalfree

金属を使わないノンメタル歯科治療

金属アレルギーの方や、お口の中から金属を無くしたい方に、安心して歯科治療を受けていただけます。

 

メタルフリー治療

保険診療で当たり前に使用する銀歯ですが、健康リスクが懸念されています。

金属がアレルギーを引き起こすことはよく知られています。皆さんは歯科治療で使用する金属類の被せ物や詰め物も身体に悪い影響を与えることがあることをご存知でしょうか。口内炎や歯肉炎、舌炎など口腔内の症状だけでなく、手足など、全身の皮膚に湿疹などの炎症が現れることもあります。

補綴治療を保険診療で行うと、ほとんどの治療ケースで銀歯を使用します。日本人の銀歯の保有率は7割を超えています。これほど多くの銀歯を使用している先進国は、おそらく日本だけでしょう。保険診療では金銀パラジウム合金をはじめ、ニッケル、クロム、コバルトなどが使用されていますが、欧米ではこれらの金属をほとんど使いません。

メタルフリー治療は、審美性に優れるだけでなく、将来の健康リスクを低減してくれます。

医療法人志結会 おざき歯科医院では、口腔と全身の健康を取り戻すためにメタルフリー治療(ノンメタル治療)に取り組んでいます。

メタルフリー治療とは、金属の詰め物や被せ物などを取り外して、非金属で耐久性に優れた身体に優しい素材におきかえる治療です。

保険診療では使用できる素材が限られているため、自費診療とはなりますが、金属以外の審美性と強度に優れた素材を使用することが可能です。

メタルフリー治療では白く美しいセラミック素材やコンポジットレジンを使用します。天然歯に近く見た目が良いだけでなく、強度と安全性が高い点も特徴です。

歯科金属が身体に及ぼす影響

金属アレルギー

 

歯科治療で使用される金属材料、特に銀歯(アマルガム、ニッケル)などは、その耐久性と強度から長年にわたって広く利用されてきました。しかし、これらの金属が体内でイオン化し、タンパク質と結合することによって金属アレルギーを引き起こす可能性があります。この現象は、金属が身体に異物として認識され、免疫反応を引き起こすために起こります。

金属アレルギーのメカニズム

金属アレルギーは、金属イオンが体内のタンパク質と結合することにより発生します。この複合体が異物として体の免疫システムに認識されると、アレルギー反応が引き起こされます。この反応は、皮膚の発疹やかゆみ、腫れといった症状を引き起こすことがあります。

リスクの懸念

日本では、歯科金属が広く使用されていますが、海外ではこれらの材料の使用に対して制限が設けられている場所もあります。特に、アマルガムに含まれる水銀の健康への影響が懸念されています。これは、水銀が神経毒性を持ち、特に妊婦や幼児に対してリスクをもたらす可能性があるためです。

代替素材の存在

金属アレルギーのリスクを回避するため、または審美的な理由から、金属を使用しない代替素材への関心が高まっています。セラミックやコンポジットレジンなどの非金属材料は、金属アレルギーの心配が少なく、自然な見た目を実現できるため、多くの患者に選ばれています。

金属アレルギーの診断と治療

金属アレルギーの疑いがある場合、パッチテストや血液検査を通じて診断が行われます。アレルギーが確認された場合、金属を含む歯科材料の除去と代替材料への置き換えが推奨されます。また、アレルギー反応を和らげるための治療が行われることもあります。

総合的な考慮

歯科金属が引き起こすアレルギー反応は個人差が大きく、すべての人に影響があるわけではありません。しかし、金属アレルギーのリスクを考慮し、特にアレルギー歴のある人や、金属に対して不安を感じる人は、非金属材料を選択することが望ましいでしょう。

歯肉の黒色変化

 

歯科治療で使用される金属材料、特に差し歯の土台や被せ物に使われる金属は、長期間口腔内で唾液にさらされ続けることにより、徐々にその成分が溶け出すことがあります。この溶け出した金属が歯肉に沈着すると、歯肉の黒色変化や変色といった現象が起こり、口腔内の審美性が損なわれることがあります。

歯肉の黒色変化のメカニズム

金属の種類によって異なりますが、一般的には金属の酸化や腐食により、金属イオンが唾液中に溶け出し、これが歯肉組織に蓄積することで黒色変化を引き起こします。例えば、銀や銅を含むアマルガム材料はこの現象が顕著です。

審美的問題

歯肉の黒色変化は、健康上のリスクよりも審美的な問題として捉えられることが多いです。特に、笑ったときなどに歯肉が露わになる場合、この変色は見た目の印象を大きく損ねることになります。

代替素材への移行

この問題を解決するために、多くの患者は金属を使用しない代替素材への移行を選択しています。セラミックやコンポジットレジンなどの非金属材料は、歯肉の変色を引き起こすことなく、より自然な見た目を提供します。

 

虫歯の発生

歯科治療における銀歯などの金属製詰め物や被せ物は、セラミックなどの非金属材料に比べて劣化や変色が進みやすい特性を持っています。この物理的特性により、金属製の歯科材料は虫歯の発生リスクを高める要因となることがあります。

劣化・変色と虫歯リスク

金属製の歯科材料は時間の経過と共に劣化し、表面構造が変わることがあります。この変化により、表面が粗くなったり、小さな隙間が生じたりすると、プラークや食べかすなどの汚れが付着しやすくなります。これらの汚れは虫歯菌の温床となり、隣接する自然な歯のエナメル質を侵す原因となるため、虫歯の発生リスクが高まるのです。

プラークの付着と歯垢の形成

金属製の歯科材料の表面は、プラークが付着しやすくなる傾向があります。プラークは、虫歯菌やその他の口腔内の微生物が産生する粘着性のバイオフィルムで、糖分や食べ残しを含んでいます。プラークが硬化すると歯垢となり、虫歯の原因となる酸を生成し、歯のエナメル質を侵します。

金属と歯の境界の問題

金属製の詰め物や被せ物と自然な歯の境界部分は、密着性が時間の経過とともに低下することがあります。この境界部分での密着不良は、虫歯菌が侵入しやすくなり、新たな虫歯の発生のリスクを高めます。

セラミックなどの代替素材

セラミックなどの非金属材料は、表面が滑らかであり、プラークの付着を抑制しやすい特性があります。また、自然な歯との境界部分での密着性が高く、時間の経過による劣化が少ないため、虫歯の発生リスクを低減します。

予防と定期的なメンテナンス

金属製歯科材料を使用している場合でも、適切な口腔衛生習慣と定期的な歯科検診によって虫歯のリスクを軽減することが可能です。特に、金属製の詰め物や被せ物を持っている場合は、これらの部分の清掃に注意を払い、歯科医師による定期的なチェックアップを受けることが重要です。

 

メタルフリー治療の種類

金属を用いない「メタルフリー治療」では、以下のような素材や治療を行います。

オールセラミック治療

オールセラミック治療

美しさと健康を両立する歯科治療

近年、歯科治療においてオールセラミック治療が注目されています。これは、すべてセラミック素材だけで作られた補綴物(冠やブリッジなど)を用いる方法で、本物の歯に限りなく近い美しい見た目が特徴です。特に、医療法人志結会 おざき歯科医院では、体に優しいジルコニア素材を中心に使用しており、その利点は多岐にわたります。

オールセラミック治療の特徴

審美性

オールセラミック冠は自然な歯の透明感と色合いを再現できます。これは従来の金属を使用した冠と大きく異なり、特に前歯の治療において自然な見た目を実現するために好まれています。患者さんの笑顔をより美しく見せることができるのです。

生体適合性

セラミックは生体に優しい素材です。金属アレルギーの心配が少なく、周囲の歯肉にも優しいため、歯肉の健康を保つのに役立ちます。この特性は、長期的な歯の健康を考える上で非常に重要です。

耐久性

高品質のセラミックは強度が高く、適切にケアすれば長期間持続します。これにより、頻繁な治療の必要性を減らし、患者さんの負担を軽減します。

クオリティオブライフの向上

オールセラミック治療は、ただ見た目を美しくするだけでなく、口腔内環境の改善にも寄与します。身体との親和性が高く、金属の使用を避けることで、金属アレルギーや金属の味を感じることなく、より自然な口腔内環境を実現します。これにより、食事や会話をより快適にし、日常生活の質を高めることが期待できます。

まとめ

オールセラミック治療は、その審美性、生体適合性、耐久性の高さから、現代の歯科治療において重要な選択肢となっています。医療法人志結会 おざき歯科医院では、患者さん一人ひとりのニーズに合わせて、最適なオールセラミック治療を提供しています。美しい笑顔と健康な歯を維持するために、オールセラミック治療を検討してみてはいかがでしょうか。

ファイバーコア治療

ファイバーコア治療

ファイバーコア治療は、歯科修復治療の一つで、特に歯の土台(コア)の再構築に用いられます。この治療法では、白くしなやかなファイバー繊維を使用した土台を作り、それを基にクラウン(被せ物)を装着します。ファイバーコアの特徴は、その審美性と機能性の高さにあります。

審美性

ファイバーコアは白色であり、自然な歯とよく調和します。特に、透明感のあるセラミックやレジン製のクラウンと組み合わせることで、非常に自然な見た目を実現できます。これは、金属製のコアに比べて明らかな美的利点です。

機能性

ファイバーコアの機能性は、そのしなやかさと硬さによって特徴づけられます。自然な歯根に近い硬さを持ちながらも、ある程度の柔軟性を有しているため、歯根にかかる圧力を効果的に分散させることができます。これにより、歯根の割れるリスクが軽減されます。

金属アレルギーへの対応

金属アレルギーのある患者にとって、ファイバーコアは安心して使用できる選択肢です。金属成分を含まないため、アレルギー反応の心配がありません。

使用上の制限

ファイバーコア治療は、歯の根が十分に残っている場合に適しています。根が十分な量残っていない場合、ファイバーコアを使用することが難しく、他の治療法を検討する必要があります。

ケアとメンテナンス

ファイバーコア治療後は、適切な口腔衛生習慣の維持が重要です。定期的な歯科検診により、コアとクラウンの状態をチェックし、問題があれば早期に対応することができます。

総合的な評価

ファイバーコア治療は、その審美性と機能性、金属アレルギーへの対応力において、多くの患者に適した選択肢と言えます。しかし、治療を受ける前には、自分の歯の状態を正確に評価し、最適な治療法を歯科医師と相談することが重要です。また、治療後の適切なケアとメンテナンスにより、長期的な成功を確保することが可能です。ファイバーコア治療は、見た目の美しさと歯の健康を保つための理想的な選択肢の一つです。

セラミック治療

ハイブリッド治療

ハイブリッド治療は、歯科分野で使用される先進的な治療法の一つで、特に修復歯科治療において重要な役割を果たします。この治療法では、陶材と有機質を組み合わせたハイブリッド素材を使用し、歯のコア(土台)とクラウン(被せ物)の両方に適用されます。ハイブリッド素材の特徴は、セラミックの細かい粒子を歯科用プラスチックに混ぜることで、従来のレジンと比較して性質を向上させている点にあります。

ハイブリッド素材の特徴

  1. 強度と耐久性: ハイブリッド素材は、セラミック粒子の追加により、強度と耐久性が向上しています。これにより、咬合力が強い箇所でも使用することが可能で、長期間にわたる安定した治療効果を期待できます。
  2. 審美性: この素材は透明感があり、自然な歯の色と良く似ています。このため、見た目を重視する前歯の治療にも適しています。
  3. コストパフォーマンス: 保険適用外の素材であるにもかかわらず、比較的コストを抑えることが可能です。このため、費用対効果の高い治療法として選ばれることが多いです。

応用範囲と治療プロセス

ハイブリッド治療は、虫歯による損傷や欠損した歯の修復に広く用いられます。治療プロセスは、患部の形状に合わせてハイブリッド素材を加工し、歯に適切にフィットさせることが必要です。このプロセスには精密な技術が求められるため、熟練した歯科医師による施術が重要です。

使用上の注意

ハイブリッド素材は耐久性が高いものの、過度の圧力や衝撃には注意が必要です。また、適切な口腔衛生習慣を維持することで、治療効果の持続性を高めることができます。

結論

ハイブリッド治療は、その審美性、強度、コストパフォーマンスの高さから、多くの患者に選ばれています。しかし、自分の口腔の状態や治療の目的に合わせた最適な治療法を選ぶためには、歯科医師との十分な相談が必要です。また、治療後のケアが、長期的な成功と口腔の健康を保つためには不可欠です。ハイブリッド素材を用いた治療は、見た目の美しさと機能性を兼ね備えた理想的な選択肢と言えるでしょう。

ノンクラスプデンチャー

ノンクラスプデンチャー

 

ノンクラスプデンチャーは、バネや金属の留め具が目立たない新しいタイプの入れ歯です。従来の入れ歯とは異なり、周囲の健康な歯を削ることなく、欠損部分のみを補うことができます。この入れ歯の最大の特徴は、その審美性と快適性にあります。

フィット感と快適性

ノンクラスプデンチャーは柔軟性のある素材を使用しているため、口腔内にしっかりとフィットし、装着感が自然です。この柔軟性が、入れ歯の安定性と快適さを高め、長時間装着しても違和感が少ないのが特長です。また、割れにくい素材を使用しているため、耐久性も優れています。

審美性

ノンクラスプデンチャーのもう一つの大きな利点は、その審美性です。従来の入れ歯では金属のバネや留め具が見えてしまうことがありますが、ノンクラスプデンチャーではこれらが目立たないため、自然な見た目を保つことができます。笑った時や話している時に入れ歯が目立たないため、使用者はより自信を持って日常生活を送ることができます。

金属アレルギーへの対応

金属アレルギーのある方にとっても、ノンクラスプデンチャーは安心して使用できる選択肢です。金属を使用していないため、アレルギー反応のリスクが大幅に低減されています。

使用上の注意

ノンクラスプデンチャーは、適切なケアとメンテナンスが必要です。日々の清掃はもちろん、定期的な歯科医院でのチェックアップが推奨されます。また、素材が柔軟であるため、極端に硬い食べ物を避けるなど、取り扱いには注意が必要です。

結論

ノンクラスプデンチャーは、そのフィット感、審美性、快適性に優れ、金属アレルギーの心配がない点で、多くの人に適した選択肢です。しかし、自分に合った入れ歯を選ぶためには、歯科医師との相談が重要です。自分の口腔の状態や生活スタイルに合わせた最適な入れ歯を選び、適切なケアを行うことで、快適な日常生活を送ることができます。

未来を見据えた治療

治療後の健康状態を長く維持できるように

おざき歯科医院は、お口の中だけでなく患者様の健康につながる歯科診療を目指しています。また、患者様の未来を見据えた歯科治療を提案すること、治療により改善した健康状態をできるだけ長く維持できるようにお手伝いすることが、患者様にとってのメリットだと考えております。

おざき歯科医院では、アレルギーなどの症状にお悩みの方にも安心して治療を受けていただけるよう、金属アレルギー診断を実施している提携皮膚科をご紹介しております。

パッチテストでアレルギーの原因を特定したうえで、金属アレルギーの専門医と連携しながら治療を進めます。

原因不明のアレルギー・皮膚症状にお困りの方だけでなく、将来を見据えた治療をお考えの患者様もどうぞお気軽にご相談ください。

 

 

料金について

価格(1歯)審美性耐久性安全性
オールセラミッククラウン¥181,500
ジルコニアクラウン¥145,200
ハイブリッドクラウン¥96,800
セラミックスコア¥24,200
ファイバーコア¥12,100
ハイブリッドインレー¥48,400
セラミックインレー¥66,550
ジルコニアインレー¥60,500
CAD/CAM冠、CAD/CAMインレー保険診療

リスク・副作用等

メタルフリー治療にともなう一般的なリスク・副作用

  • オールセラミック
    セラミックのみでつくられた素材で長期的に使用できますが、強い力をかけると割れる(欠ける)可能性があります。特に、もともと噛む力が強い方や食いしばりや歯ぎしり癖のある方の場合、セラミックが割れる可能性が高いので注意が必要です。また治療時に土台となる歯を削る必要があります。
    保険適用外ですので自費治療となります。
  • ファイバー
    治療時に土台となる歯を削る必要がありますので、ほとんど歯根が残っていない場合はファイバーコアを適用できないことがあります。
    保険適用外ですので自費治療となります。
  • ジルコニア
    ジルコニアは、セラミックの中で最も硬い素材です。その硬さゆえ、噛み合わせによっては自分の歯がすり減ったり欠けたりするなど、傷つけてしまうリスクがあります。
    保険適用外ですので自費治療となります。
  • ハイブリッド
    ハイブリッドセラミックは、プラスチック素材を含んでいるため、オールセラミックに比べると強度や耐久性が劣ります。また、プラスチックの特性により歯垢が付着しやすく、劣化が早いことがデメリットといえます。
    保険適用外ですので自費治療となります。
  • CAD/CAM
    歯科保険診療で使用されるCAD/CAM(Computer-Aided Design/ Computer-Aided Manufacturing)冠は、適合性の問題: 時には患者の口腔内の条件に完全に適合しない場合があります。不適切なフィットは、違和感や噛み合わせの問題を引き起こす可能性があります。
    材質に関する問題: CAD/CAM冠は様々な材料で作られますが、これらの材料が患者の口腔内環境や体質に合わない場合があります。時にはこれらの材料に対する反応が生じることがあります。
    耐久性の問題: 咬合力が強い箇所での使用や、適切な口腔衛生が行われない場合、耐久性に影響が出ることがあります。冠が破損したり、取れたりするリスクがあります。
  • いずれの治療法においても、その美しさと生体適合性の高さから、多くの人に選ばれています。
    しかし、治療を受ける前に、自分の歯の状態や治療の目的に合った最適な材料を、歯科医院と相談して選択することが重要です。
    また、治療後の適切なケアが、メタルフリー治療の長期的な成功を重要になります。