理事長ブログBlog

6122014
臨床・症例について

POMRについて よりよい診療システムの確立のために

POMRとは

POMRとは、Problem Oriented Medical Record(問題志向型診療録)のことです。
POMRは4段階の基本ステップから成り立っています。
各ステップは評価に基づいて後戻りをしながら進行することが特徴(POMRの監査)です。
1. 基礎データ(情報収集)単に疾患(主訴)の診断や処置を目的とした事項にとらわれないようにします。
①患者様のプロフィール
②診査
③臨床診断
④臨床検査:X線検査、模型検査
 
2.問題リスト(情報分析)を作成します
①問題抽出
②問題のグループ化
③問題リストの作成
 
3.初期計画(初期計画の立案)
①問題点
②情報の分析
③治療計画(診断的計画、治療的計画、教育的計画)
 
4.経過記録(日々の診療内容を記録)
経過記録は叙述式記録を用いる
  ①    診察・処置年月日
  ②    問題ごとにSOAPに分けて記載
  ③    処方箋や指示書の内容を記入
 
 
POMRの四段階
基礎データ
問題リスト
初期計画
経過記録
 
以下のように系統立てて記録することにより、思考過程を整理することができる
 
情報収集
問題点の抽出
問題リストの作成Problem List
治療計画の立案
治療の実施
経過観察(Progress Note)
最終評価
 

SOAPについて

また具体的なカルテの記載方法として、SOAPがあります。
 
Subjective (患者様の訴える自覚症状)
Objective (他覚所見、検査所見)
Assessment (術者の判断、分析)
Plan (処置、説明内容など)
私も、この記載方法に則って、大学病院でのカルテ記載を行っております。