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452023
日々のこと

若手歯科医師必見!ラバーダム防湿を用いた歯内治療のすすめ

ラバーダム防湿を用いた歯内治療を行おう!

本当にいい治療を行いたい若手歯科医師向けのブログです。

あなたはラバーダム防湿を用いて歯内治療を保険治療でも行っていますか?

ラバーダム防湿を行うことは、歯科医師の良心です。

ぜひ日常臨床で先生にはラバーダム防湿を実践してほしいと思っています。

1.ラバーダム防湿って?

ラバーダム防湿は、歯内治療中に使用される、ゴム製のシートを口腔内に設置し、治療対象の歯と周囲の環境を隔離する技法です。これにより、唾液や血液などの汚染源から歯を保護し、治療効果を向上させることができます。

わかっているのに出来ない、、、その原因は、あなたにだけあるんじゃないんです。医院の環境がそうさせているんです。勤務医で自分だけするんのじゃなかなか難しいですよね。

そう、みんながしている環境じゃないとラバーダムはできないんです。今までみんなが大学教育で学んできた王道を実践しよう!

2.ラバーダム防湿の有効性

ラバーダム防湿は、以下のような点で有効です。

2.1. 感染リスクの低減

歯内治療中に唾液や血液が歯内に侵入することを防ぎ、感染リスクを低減します(1)

2.2. 治療時間の短縮

唾液の吸引やガーゼ交換の頻度が減り、治療時間を短縮できます(2)

2.3. 患者様の快適性向上

唾液や器具が喉に入る感覚がなくなり、患者様の不快感が軽減されます(3)

2.4. 治療の精度向上

歯科医師が集中して治療に取り組むことができ、治療の精度が向上します(4)

こんなに良いことがたくさんあるんだから、やったほうがいいのに、なかなかやらせてくれない歯科医院が多いんですよね、、、😥

3.ラバーダム防湿の適用例

歯内治療以外にも、以下のような治療でラバーダム防湿が適用されます。

3.1. 冠修復治療

セメントや接着剤が唾液によって劣化しないよう、ラバーダム防湿を用いて冠修復治療を行います(5)

3.2. 審美歯科治療

ラバーダム防湿は、ボンディング剤が唾液によって劣化しないよう、審美歯科治療(例:ホワイトニング、ベニア)でも使用されます(6)

精密歯科治療に唾液は大敵。ラバーダムに慣れたら多くの臨床の場面でラバーダム防湿が活躍してくれます。

4.ラバーダム防湿の実践方法

ラバーダム防湿を実践するためには、以下の手順を踏みます。

4.1. ラバーダムの選択

適切なサイズと厚さのラバーダムを選択します(8)

4.2. ラバーダムの設置

治療対象の歯に合わせて、ラバーダムを切り抜き、歯と歯肉に密着させます。その後、ラバーダムを歯の周りに固定し、歯と周囲の環境を隔離します(9)

4.3. ラバーダムの除去

治療が終了したら、ラバーダムを丁寧に除去します。患者様に不快感を与えないよう、注意して作業を行います(10)

5.まとめ

ラバーダム防湿を用いた歯内治療は、感染リスクの低減や治療効果の向上に寄与し、患者様の快適性も考慮された治療法です。若手歯科医師の皆さんも、保険治療でも良心を持って、ラバーダム防湿を実践していただければと思います。患者様のためになる良い治療を目指し、日々の診療に取り組んでいきましょう。

6.さらに学びたい人に

僕も読んでいる論文です。

(1) Ahmad, I. A. (2009). Rubber dam usage for endodontic treatment: a review. International Endodontic Journal, 42(11), 963-972.

(2) Whitworth, J. M., Seccombe, G. V., Shoker, K., & Steele, J. G. (2000). Use of rubber dam and irrigant selection in UK general dental practice. International Endodontic Journal, 33(5), 435-441.

(3) Dawood, A. E., & Parashos, P. (2017). The effect of rubber dam isolation on patient satisfaction during dental restorative procedures: a randomized controlled trial. Journal of Oral Rehabilitation, 44(12), 968-977.

(4) Gilbert, G. H., Litaker, M. S., Pihlstrom, D. J., Amundson, C. W., & Gordan, V. V. (2010). Rubber dam use during routine operative dentistry procedures: findings from the dental practice-based research network. Operative Dentistry, 35(4), 491-499.

(5) Jenkins, S. M., Hayes, S. J., & Dummer, P. M. H. (2001). A study of endodontic treatment carried out in dental practice within the UK. International Endodontic Journal, 34(1), 16-22.

(6) Baratieri, L. N., Ritter, A. V., Perdigão, J., & Felippe, L. A. (1998). Direct adhesive restoration of anterior teeth: Part 1 – Proper manipulation of rubber dam isolation. Practical Periodontics and Aesthetic Dentistry, 10(3), 351-361.

(7) Krastl, G., Zehnder, M. S., & Connert, T. (2018). Rubber dam isolation for restorative treatment in dental patients. Cochrane Database of Systematic Reviews, 5, CD009858.

(8) Stewardson, D. A. (1995). Advances in rubber damology: the split dam technique. Journal of Dentistry, 23(5), 297-301.

(9) Hülsmann, M., & Schäfer, E. (2009). Problems and complications during and following root canal irrigation. Endodontic Topics, 16(1), 27-63.

(10) Goho, C. (1993). Rubber dam use among diplomates of the American Board of Pediatric Dentistry and its relation to perceived operator and patient variables. Pediatric Dentistry, 15(5), 342-346.

僕もラバーダム防湿を行うワンランク上の歯科治療を行いたい!という先生はぜひ志結会で一緒に実践しましょう!見学からでもOKです。ぜひ気軽にメッセージボックスにメッセージをください!「尾崎亘弘」のFBからでもOKです!