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若手歯科医師必見!ラバーダム防湿を用いた歯内治療のすすめ♪
☆ラバーダム防湿を用いた歯内治療を行おう!
本当にいい治療を行いたい若手歯科医師向けのブログです。
あなたはラバーダム防湿を用いて歯内治療を保険治療でも行っていますか?
ラバーダム防湿を行うことは、歯科医師の良心です。
ぜひ日常臨床で先生にはラバーダム防湿を実践してほしいと思っています。
1.ラバーダム防湿って?
ラバーダム防湿は、歯内治療中に使用される、ゴム製のシートを口腔内に設置し、治療対象の歯と周囲の環境を隔離する技法です。これにより、唾液や血液などの汚染源から歯を保護し、治療効果を向上させることができます。
わかっているのに出来ない、、、その原因は、あなたにだけあるんじゃないんです。医院の環境がそうさせているんです。勤務医で自分だけするんのじゃなかなか難しいですよね。
そう、みんながしている環境じゃないとラバーダムはできないんです。今までみんなが大学教育で学んできた王道を実践しよう!
2.ラバーダム防湿の有効性
ラバーダム防湿は、以下のような点で有効です。
2.1. 感染リスクの低減
歯内治療中に唾液や血液が歯内に侵入することを防ぎ、感染リスクを低減します(1)。
2.2. 治療時間の短縮
唾液の吸引やガーゼ交換の頻度が減り、治療時間を短縮できます(2)。
2.3. 患者様の快適性向上
唾液や器具が喉に入る感覚がなくなり、患者様の不快感が軽減されます(3)。
2.4. 治療の精度向上
歯科医師が集中して治療に取り組むことができ、治療の精度が向上します(4)。
こんなに良いことがたくさんあるんだから、やったほうがいいのに、なかなかやらせてくれない歯科医院が多いんですよね、、、😥
3.ラバーダム防湿の適用例
歯内治療以外にも、以下のような治療でラバーダム防湿が適用されます。
3.1. 冠修復治療
セメントや接着剤が唾液によって劣化しないよう、ラバーダム防湿を用いて冠修復治療を行います(5)。
3.2. 審美歯科治療
ラバーダム防湿は、ボンディング剤が唾液によって劣化しないよう、審美歯科治療(例:ホワイトニング、ベニア)でも使用されます(6)。
精密歯科治療に唾液は大敵。ラバーダムに慣れたら多くの臨床の場面でラバーダム防湿が活躍してくれます。
4.ラバーダム防湿の実践方法
ラバーダム防湿を実践するためには、以下の手順を踏みます。
4.1. ラバーダムの選択
適切なサイズと厚さのラバーダムを選択します(8)。
4.2. ラバーダムの設置
治療対象の歯に合わせて、ラバーダムを切り抜き、歯と歯肉に密着させます。その後、ラバーダムを歯の周りに固定し、歯と周囲の環境を隔離します(9)。
4.3. ラバーダムの除去
治療が終了したら、ラバーダムを丁寧に除去します。患者様に不快感を与えないよう、注意して作業を行います(10)。
5.まとめ
ラバーダム防湿を用いた歯内治療は、感染リスクの低減や治療効果の向上に寄与し、患者様の快適性も考慮された治療法です。若手歯科医師の皆さんも、保険治療でも良心を持って、ラバーダム防湿を実践していただければと思います。患者様のためになる良い治療を目指し、日々の診療に取り組んでいきましょう。
6.さらに学びたい人に
僕も読んでいる論文です。
(1) Ahmad, I. A. (2009). Rubber dam usage for endodontic treatment: a review. International Endodontic Journal, 42(11), 963-972.
(2) Whitworth, J. M., Seccombe, G. V., Shoker, K., & Steele, J. G. (2000). Use of rubber dam and irrigant selection in UK general dental practice. International Endodontic Journal, 33(5), 435-441.
(3) Dawood, A. E., & Parashos, P. (2017). The effect of rubber dam isolation on patient satisfaction during dental restorative procedures: a randomized controlled trial. Journal of Oral Rehabilitation, 44(12), 968-977.
(4) Gilbert, G. H., Litaker, M. S., Pihlstrom, D. J., Amundson, C. W., & Gordan, V. V. (2010). Rubber dam use during routine operative dentistry procedures: findings from the dental practice-based research network. Operative Dentistry, 35(4), 491-499.
(5) Jenkins, S. M., Hayes, S. J., & Dummer, P. M. H. (2001). A study of endodontic treatment carried out in dental practice within the UK. International Endodontic Journal, 34(1), 16-22.
(6) Baratieri, L. N., Ritter, A. V., Perdigão, J., & Felippe, L. A. (1998). Direct adhesive restoration of anterior teeth: Part 1 – Proper manipulation of rubber dam isolation. Practical Periodontics and Aesthetic Dentistry, 10(3), 351-361.
(7) Krastl, G., Zehnder, M. S., & Connert, T. (2018). Rubber dam isolation for restorative treatment in dental patients. Cochrane Database of Systematic Reviews, 5, CD009858.
(8) Stewardson, D. A. (1995). Advances in rubber damology: the split dam technique. Journal of Dentistry, 23(5), 297-301.
(9) Hülsmann, M., & Schäfer, E. (2009). Problems and complications during and following root canal irrigation. Endodontic Topics, 16(1), 27-63.
(10) Goho, C. (1993). Rubber dam use among diplomates of the American Board of Pediatric Dentistry and its relation to perceived operator and patient variables. Pediatric Dentistry, 15(5), 342-346.
僕もラバーダム防湿を行うワンランク上の歯科治療を行いたい!という先生はぜひ志結会で一緒に実践しましょう!見学からでもOKです。ぜひ気軽にメッセージボックスにメッセージをください!「尾崎亘弘」のFBからでもOKです!