理事長ブログBlog

4152023
日々のこと

【患者様向け】唾石症ってなに??

本日は唾石症について書かせてもらいます。

唾石症は、唾液腺の管に唾石(結石)ができる状態を指します。

これは、唾液の流れを妨げ、痛みや腫れを引き起こすことがあります。

唾石症は主に耳下腺(顎下腺)や舌下腺で発生することが一般的です。

<唾石症の症状>

唾石症は、唾液腺の管に結石(唾石)ができる状態で、主に耳下腺(顎下腺)や舌下腺で発生します。唾石が唾液の流れを遮ることで、以下のような症状が現れることがあります。

  1. 腫れ: 結石がある唾液腺周辺が腫れることがあります。腫れは徐々に大きくなることがあり、時には急激に腫れ上がることもあります。
  2. 痛み: 結石が唾液の流れを遮ることで、患部に痛みが生じることがあります。痛みは食事中や食事直後に強くなることが一般的です。
  3. 唾液の分泌減少: 結石によって唾液の流れが妨げられると、口が乾燥することがあります。これは、唾液の分泌量が減少するためです。
  4. 唾液腺の硬化: 結石が長期間存在し、炎症が続くと、唾液腺が硬くなることがあります。
  5. 感染: 唾液の滞りが感染を引き起こすことがあります。感染が起こると、患部が赤くなったり、熱を持ったり、膿がたまったりすることがあります。

<唾石症の治療法>

唾石症の治療は、症状の程度や結石の大きさ・位置によって異なります。以下は、唾石症の一般的な治療法です。

  1. 自己管理:
    • 柔らかい食事を摂取する
    • 水分補給を十分に行う
    • 柑橘類や酸味のある食品を摂取して唾液の分泌を促す
  2. 経口投薬:
    • 鎮痛薬(例:アセトアミノフェンやイブプロフェン)
    • 抗生物質(感染がある場合)
  3. 唾液腺マッサージ:
    • 唾石の位置に応じて、唾液腺をやさしくマッサージして、唾石を排出しやすくする
  4. 唾液腺管内圧迫法(米粒押し出し法):
    • 唾液腺の結石を圧迫して、口腔内に排出させる方法
  5. 内視鏡的治療:
    • 結石が管内にある場合、内視鏡を用いて結石を取り出す方法があります
  6. ショック波結石破砕術(ESWL):
    • 高エネルギーの衝撃波を使用して、結石を細かい破片に破砕する方法
  7. 外科的手術:
    • 上記の方法で結石が取り除けない場合、外科手術で結石を摘出することがあります
    • 結石が頻繁に再発する場合や、大きな結石が唾液腺の機能を損なっている場合は、唾液腺全摘の手術が検討されることもあります

唾石症の治療法は患者さんの症状や結石の状況によって異なるため、歯科医師や耳鼻咽喉科医と相談し、適切な治療法を決定することが重要です。

治療に先立って、検査や画像診断(レントゲンや超音波検査、MRIなど)が行われることが一般的です。これらの検査により、結石の大きさや位置が詳しく把握され、最適な治療方法が選択されます。

<唾石症は再発しやすい>

唾石症の治療後も、再発予防に注意を払うことが大切です。以下は、唾石症の再発予防に役立つアドバイスです。

  1. 水分摂取: 水分を十分に摂取し、唾液を適度に保つことが重要です。脱水状態は唾液の粘度を上げるため、結石の再発リスクが高まります。
  2. 健康的な食生活: 塩分の過剰摂取は唾液の粘度を上げることがあるため、塩分摂取量に注意しましょう。また、ビタミンやミネラルを含むバランスの良い食事を心掛けることも、唾石症の予防に役立ちます。
  3. 口腔衛生の維持: 口腔内の感染が唾液腺結石の原因となることがあるため、適切なブラッシングやフロスを行い、口腔衛生を維持しましょう。
  4. 定期的な健康診断: 唾石症の早期発見のために、定期的に歯科医師に診察を受けることが望ましいです。

これらの対策を実行し、唾石症の再発リスクを最小限に抑えることができます。症状が再発した場合や、新たな症状が現れた場合は、医療機関にご連絡ください。