理事長ブログBlog

10312023
日々のこと

【新人Dr向け】2024年度新人ドクターの独り立ちのステップ

【新人Dr向け】2024年度新人ドクターの独り立ちのステップ

〜新卒ドクターへの独り立ちまでのロードマップ〜

 

今回の内容は歯学部生、研修医、臨床歴数年までのDr向けの内容となっています。

 

いま、ありがたいことに2024年4月にむけ、多くの歯科医師の方が見学に来られています。志結会への内定や、就職決定した先生も出てきました。

2024年4月に向けて、常勤ドクター4名の募集をしています。

現在8名ほどの歯科医師の方が見学もしくは面接に来られました。

 

今後も連絡を受け付けております。内定1名、のこり3名の採用になりそうです。

採用が定員に到達しだい、本年度の歯科医師募集活動は終了となります。今の採用のペースですとと、11月中に終了になる可能性があります。

もし志結会での勤務に興味のある先生いましたら、ぜひ早めにコンタクトいただけたらありがたいです。

 

さて今回のブログでは新人ドクターの教育内容に関してシェアしたいと思います。

志結会では、100年続く地域医療の1.5次医療機関として、100人の地域医療に貢献できる歯科医師の育成、10名に歯科界を牽引するリーダーとなる歯科医師の育成を目指しています。

「医院理念」「7つのビジョン」のもと、多くの高水準の保険診療と、インプラント治療・矯正治療を含めた自由診療も含めての全顎的な歯科治療を提供していきます。

未来の歯科医療を担う歯科医師の育成にも力を入れています。彼ら彼女らが、20年後、40年後の日本の歯科医療を支えてくれると確信しています。

 

今、2024年4月に向けて新人ドクターの教育ステップ、独り立ちへの道をアップデートしています。

新人ドクターの育成、良質の医療の提供ができるようになるために以下の取組を行って参ります。

 

新人ドクターは3ヶ月から6ヶ月を目標として、以下の7つの診療ステップを踏んでいくことで、安心して、患者様の治療ができるようになります。

 

はじめに〜1年目の目標(特に3ヶ月から6ヶ月目までの目標)

 

新人ドクターが、良質の医療を、患者様に提供できるようになるために、まず、初めに一つの目標を共有します。

なんのためにこのステップがあるのか、なぜ取り組むのか、理解を共有したいと思います。

0:患者様自身も望み、患者様のためになる歯科医療および歯科医療サービスを提供する。

(1):0を達成するために、歯科医師としての自分の給料分の診療を、自分一人で出来るようになる。

(2)(1)を達成するための一つの基準として保険診療であれば30分で診療ができるようになる。

これが一人前の入口の入口です。

 

それでは一つづつ見ていきます。

0:患者様自身も望み、患者様のためになる歯科医療および歯科医療サービスを提供する。

安心安全を提供できていきましょう。新人ドクターのあなたの、姿勢、態度、患者様への話し方、接し方で、患者様の安心感がアップします。

おざき歯科医院では、全患者様に初診時・最初診時に治療希望アンケートを実施しています。予後の安定する全顎治療に興味があるか、全顎的な状態について話を聞きたいか、保険診療の範囲で治療したいのか、痛い所だけ診てもらいたいのか確認しています。

これを把握して、診療していくことが、信頼関係の第一歩です。そして、その患者様のニーズを把握したうえで、隠れたニーズを認識してもらうのも歯科医師の仕事です。来院の間に、1つ、デンタルIQを向上させる。これも重要な歯科医師の取り組みです。

新人ドクターは、接してきた患者様の数は少なくとも、それ以上、今の目の前の一人ひとりの患者様のことを本気で考えて、信頼関係を構築し、施術に臨んで欲しいと思います。

 

(1)歯科医師としての自分の給料分の診療を、自分一人で出来るようになる。

歯科医師は歯科医療を行います。大学病院ではほぼ無給に近い金額で働いている先生もいます。学位をとるため、専門医を取るため、将来の関連病院のポジションを取るため、アカデミアのなかで出世をしていくために、そのような環境に身をおくことも理解できます。ただ、私は臨床医としてはそれではよくないと考えてます。無休で働くのではなく、自分の診療のパフォーマンスを上げて正当な対価をもらって仕事をしてほしい。歯科医師という専門職として国家資格のライセンスをもち、日々研鑽を積んだうえで、患者様の望む良質の医療を提供し、それに対して正当な対価をいただく。それがあるべき医療人、社会人の姿勢ではないでしょうか。それが、自分の給料分以上の診療をすることだと思っています。

自分の給料以上の仕事がが出来たら、歯科医師として全国どんな歯科医院でも医療法人でもどこでも働くことができます。歯科医師として生きていくことに困らなくなるんですね。

医療実績の目安は、自分の給料の5倍と言われています。額面で35万円の給料をもらうなら月に175万円の診療実績、40万円の給料をもらうなら月に200万円の診療実績、額面で50万円の給料をもらうなら月に250万円の診療実績を出せるようになりましょう。別の表現をすると、20%の歩合とも言えます。

それに達していない時は、他の人が、あなたの不足する医療実績分を補填してくれています。そしてこれを満たして初めて、一人前の入口に立ったと言えます。

しかし、現状はこの診療パフォーマンスを出すことができず(技術・知識を得ていない、研鑽を積んでいない)に、5倍の診療実績を出せなくて、問題になっている勤務医も見かけることがあります。これは新人ドクターの立場からすると、非常に生きていくのが難しくなります。給料の5倍という、一定の診療パフォーマンスを身につけ、どこでもそのパフォーマンスを出せるようになったら、勤務医としても開業医としても生きていきやすくなります。

 

(2)(1)を達成するための一つの基準として保険診療であれば30分で診療ができるようになる。これが一つの基準です。自由診療をするにしても、高度な審美修復を実践するためにも、まずは最低限この基準で手が動くことが必須になります。

例えば、料理人が、キャベツの千切りがスムーズに出来るのと同じです。下町の中華料理屋さんになるにも、リッツ・カールトンのフランス料理店の料理長になるとしても、スムーズなキャベツの千切りができますよね。包丁を初めて持った小学生が、1玉のキャベツを千切りするのに1時間かかるかもしれません。しかもそれはいびつであったり不揃いであるかもしれません。リッツ・カールトンのシェフが、一玉のキャベツを千切りするのに60分かかることないですよね?2~3分でできると思います。

歯科治療も同じです。さっきの例えで言うと新人のドクターは治療技術に関しては、初めて包丁を持った小学生がキャベツを切ろうとしているようなものです。そんな状態で厨房任せられないですよね。

歯科診療でいうとキャベツの千切りがスムーズにできる、、、それに当たるのが、30分で診療を終えられるということです。シェフで例えたら、他の基本技術を習得し、その後、多くの料理を作れるようになり、高級フレンチの料理長を任せられる、自分の料理店を構える、などなっていきます。

歯科医師人生で言えば、基本的技術が出来るようになったら、全顎治療をできるように治療計画を組み立て、時間をとり患者様の本当に求める良質な医療を追求するため自由診療に専念するもよし、保険診療のさらなる向上をはかり一日50人を軽やかに診療して診れるようになり地域保険医療に貢献するもよし、そのハイブリッドで行くもよし、です。

そのために「30分で診療がまず出来るようになる」のが、新卒1年目の半年までの一つの壁です。料理人で行ったら、千切りや、オムライスの卵をきれいに巻くことができる、というものです。

保険診療が30分で出来るようになったら、ある程度どこの歯科医院でも戦力になり、採用を考えてもらえるようになります。

 

逆に言うと、(1)(2)が出来ていない先生は戦力となれず、採用されることが難しかったり、採用してもらったあと基本的技術不足によりトラブルになる可能性があります。そして(1)(2)この壁を超えられないと、歯科医師として、一般診療を思い通りに従事することが難しくなる可能性があります。

 

おざき歯科医院では、新人ドクターであるあなたの成長をサポートします!

 

そんな現在の新卒歯科医師の置かれている状況は十分理解しています。

これは、理事長自身が、大学病院での研修医の指導経験、学生実習の現実、おざき歯科医院でも新潟大学研修医の受け入れをしている経験から、新卒の取り組みと実力と、その伸びしろを知っているからです。

今は、大昔のように、歯学部の学生時代に大学病院で何十本も抜歯や抜髄、10以上の義歯を作る時代ではないです。

おざき歯科医院は、新卒から、将来有望な歯科医師の育成に関して理解があります。

その中で、(1)ドクターマニュアル・新人マニュアル・アシスタントマニュアルなどの各種マニュアルの充実。(2)院内動画研修カリキュラム。(3)1000冊を超える歯科医学・歯科医療・歯科医院に関する成書の準備。(4)最新の技術に触れられる環境。(5)各分野の専門性の高い先生がいること。(6)患者様からのフィードバックを得られる仕組み。(7)実地での教育カリキュラム。多くの将来有望な若手歯科医師の育成のための仕組みがあります。

また、歯科医師卒後臨床研修施設として、「患者様の声」を各術者、院内のフィードバックに活かしていける院内システムを構築しています。毎回診療に対してアンケートを記入いただき、全てを術者・法人にフィードバックさせてもらっています。これは患者様への良質の医療サービスを提供すること、新人ドクターやスタッフの育成・成長に多大な貢献をしています。

患者様は安心して治療を受けてもらい、新人ドクターも安心して施術に臨んでもらえたらと思います。

新人ドクターも、一つづつステップをクリアしていくと、必ず、一人前の先生になることができますからね。

 

おざき歯科医院で新卒歯科医師から自分一人で診療をするための7つのステップ

では、どんなステップがあるのかを、具体的に7つに分けて見ていきたいと思います。またそのステップで取り組むことも合わせて記載させてもらいます。

歯科医師は、おざき歯科医院で診療をスタートする際は、一つづつステップを踏んで診療に望むことができます。これは、新卒で働き始める時に非常に安心できるポイントになります。

各診療分野、つまり、診査診断分野、修復分野、エンド分野、ペリオ分野、義歯分野、固定性補綴分野、口腔外科分野、訪問歯科分野、インプラント分野、矯正分野、デジタル歯科分野、予防歯科分野があります。

それぞれの診療分野の中に、具体的にCR充填、インレー形成印象、ブリッジセット、デンチャー印象、インプラント埋入、矯正治療、光学スキャニング、Tek作成などなど約50診療項目を習得していきます。

 

それぞれの診療項目において以下の7つのステップを踏んで習得を進めていきます。

1.前日までの術前準備・練習

(1)ドクターマニュアル、診療補助マニュアルなど各種マニュアルの熟読をしましょう。不明点は上級医に確認しましょう。おざき歯科の強みは、勝手に学べではなく、診療に関するマニュアルが存在します。これは先生の診療を縛るものではなく、スムーズに診療を遂行するためにありますので、ぜひ活用してください。先輩たちが作ってきてくれました。

(2)明日や明後日の全患者様のカルテを把握して、自分の不足している診療分野を把握しましょう。

これもクラウドで見れるもおざき歯科で勤務医をする利点です。2024年4月には、電子サブカルテで、検索したら一瞬でその患者様の情報にアクセスすることができます。この診療情報にアクセスできるシステムは日本の歯科医院のトップ10%の診療情報へのアクセス環境だと思います。

(3)前日までに自分の自信の無い診療に関する質問を、上級医に積極的に行いましょう。志結会はそれぞれの得意分野の歯科医師がいるのでどんどん聞いてみましょう。あなたの疑問に思ったことが、あなたの成長するポイントです。

(4)自分の自信の無い診療技術があればその自主練をしましょう。

一つの基準:技術的に30分以内で終わらせる見通しを立てることができることを目指しましょう。

自主練して、自分が手を動かすことで、初めて、診療上の勘所が見えてきます。練習なく、見学してもアシストついても効果は非常に低いものになります。練習こそすべてと言っても過言ではありません。

 

2.事前準備をした上で上級医の見学をする:診療実績は上級医。(症例数1〜3症例)

(1)前日までに上級医に見学することを伝えましょう。

(2)見学後その日のうちに、上級医よりハンコ・サインを貰いましょう。

(3)当日に一つ以上は見学時の質問をしましょう。自主練をしていると、見学時に勘所が発見できます。自主練をしていないと、質問が出てきにくいです。

 

3.上級医の診療補助に入らせてもらう:診療実績は上級医(症例数1〜3症例)

(1)前日までに診療補助に入ることを伝えましょう。そして特別な注意事項・配慮すべき事項について前日までにブリーフィングしましょう。

(2)診療補助後その日のうちに、上級医よりハンコ・サインを貰いましょう。

(3)当日に診療補助に関してフィードバックをもらうように自分より申し出ましょう。

(4)当日に一つ以上は診療補助時の質問をしましょう。自主練をしていると、診療補助時に上級医の取り組む勘所が発見できます。自主練をしていないと、着眼点が見えてきません。

 

4.上級医の診療中に診療チャンスをもらい、診療をさせてもらう。診療実績は上級医。(症例数1〜3症例)

ここは、新人Dr、患者様により難しいことがあるので、させてもらう場合は(1)(3)まで十分に信頼関係を構築しておく必要があります。

(1)前日までに診療補助に入り、診療時に治療のチャンスをもらえるように申し出ましょう。施術の一端を担わせてもらえるかも聞きましょう。施術内容、患者様、新人ドクターの習熟度への判断で任せることが難しいこともあるので、新人ドクターは積極的に自分の練習成果や質問をして上級医に任せてもらえるように信頼を得ていきましょう。

(2)診療させてもらえた後その日のうちに、上級医よりハンコ・サインを貰いましょう。

(3)当日に診療内容に関してフィードバックをもらうように自分より申し出ましょう。大切な施術を任せてもらえたので、上級医からの気になる点は最大限吸収しましょう。すべては、7.で自分が一人で診療をできるためです。ここでのフィードバックを自分のモノにするのが非常に重要です。

(4)当日に上級医に一つ以上は自身の行った診療行為に関する質問をしましょう。自分の実践を深めるために質問をしましょうね。

 

5.自分の担当患者さんを「先輩に診療してもらう」。先輩が施術、自分が診療補助につく。診療実績は上級医。(症例数1〜3症例)

(1)(1週間前までに)自分の担当患者様に関して、上級医に治療計画を報告すること。その患者様の治療に関して情報を共有しましょう。場合によっては、口腔外科や各種専門医への紹介が必要になるかもしれないからです。

(2)次回予約をとる時までに診療をしてもらうことを上級医に伝えましょう。

(3)予約を取る前に患者様に、上級医と一緒に診させてもらう旨と告げ、患者様の同意を得る。当日ではなく、一つ前の回で伝えておくことで、患者様も安心します。当日突然、別の先生が診ると言われると患者様は不安になります。

(4)先輩が施術し、自分が診療補助につく:点数は上級医。注意!!これは、7.で自分一人で診療するための予行演習です!7.では一人で行います。そのため、ここでは、上級医の一挙手一投足を逃さないように30分真剣に施術を経験しましょう。単にアシストにつけばいいや、ってものでは無いです。自分が出来るようにするためのチャンスです。自分で施術することを前提として補助に付きましょう!ここが非常に重要です。

(5)診療後その日のうちに、上級医よりハンコ・サインを貰いましょう。

(6)当日のうちに自分が診療することを想定してのフィードバックをもらうように自分より申し出ましょう。ここにかかっています。ここで真剣に自分が診療する視点で取り組むと6へと活きていきます。

(7)当日に一つ以上は自分が診療することを想定しての質問をする。ここが最も質問が出てくるところです。5個でも、10個でも聞いていきましょう。これはあなたの歯科医師人生で、上級医に施術をしてもらうタイミングは、人生で数回しかありません。そして、答えがなっとくできなかった場合は、他の先生にも聞いたり、成書や論文を読みましょう(マトが外れている質問や重要でない点に関する質問の場合、上級医は「そんなこと気にせんで良いで」ということがあります)

 

6.上級医にアシスト入ってもらう。自分が術者。診療実績は上級医。自分の患者様で。(症例数1〜3症例)

これは、7.の「自分一人で施術する」ための予行演習です。

原則上級医の1列目に予約を入れます。場合によっては上級医の2列目の患者様がいる場合もある。横に上級医がべったりつくものではないです。

(1)自分の担当患者様に関して、上級医に治療計画を報告すること。

(2)次回予約をとる時までに診療アシスト入ってもらうことを上級医に相談し同意を得る。

(3)予約を取る前に患者様に、上級医と一緒に診させてもらいますと告げ、同意を得る。

(4)当日の処置内容に関して前日までに(1週間前までが望ましい)、上級医に症例相談として持っていく。相談は1週間前までに行うことが望ましい理由として、新人Drの処置に関する準備、練習が必要になる可能性があるためです。7.で自分一人で治療をすることを前提としての準備期間です。

(5)自分が施術をして、上級医が診療補助につきます。点数は上級医のもの。

(6)診療後その日のうちに、上級医よりハンコ・サインを貰いましょう。

(7)当日のうちに自分が診療することを想定してのフィードバックをもらうように自分より申し出ましょう。次はもう自分ひとりでする独り立ちです。実際に見てもらったうえでのフィードバックを真剣に受けましょう!

(8)施術後その日のうちに、次のステップでは自分が一人で診療することを想定しての最後の質問をしましょう。この時までに多くの質問をしましょう。

 

7.【ついに一人立ちです!!ここが初めのゴールでありスタート地点です!!これを達成するために1.から6.のステップがあります!】自分1人で施術する:60分(症例数1〜3症例)、45分(症例数1〜3症例)、30分。「30分で出来る」ようになることがスタート地点です。

自分で診査診断したうえで、治療計画を立てて自分で施術する、そして術後の記録を取る、後ほどそれを上級医に確認してもらう>点数は本人

(1)患者様からしたら、あなたが唯一無二の担当医です。最も重要なのは、あなたと患者様の信頼関係の構築です。そのために、目をみて笑顔で挨拶、自分自信の名前を名乗る、30分の治療中に3回以上患者様の名前を呼ぶ。口腔内を触るときは愛護的に触れること。器具でも乱暴に触らない。手先から術者の不安や戸惑いは患者様に伝わります。などなど、配慮することは50以上にわたります。詳細は理事長ブログに記載されています。次回もこの先生にお願いしたいと、「思わせられること」が大切です。すべて配慮できると、かならず信頼を得て、一人前の歯科医師になっていけます。

そのために以下のことを具体的に取り組みましょう。

(2)事前に(前日までに、1週間前までが望ましい)上級医に治療計画(全顎。P、C、咬合に関して)を確認してもらいましょう。

(3)一つの処置内容に不安があれば事前に(前日までに、1週間前までが望ましい)上級医へ、1️⃣治療の術式を箇条書きで書き出し、2️⃣口腔内写真・レントゲンを添えて、症例相談を事前に行いましょう。不安があるのであれば、複数名の上級医に症例相談を行いましょう。いろんな視点が獲られますよ。

(4)術式・技術に関して、、、30分で施術することが技術的に難しいのであれば、100回でも自信をもてるまで自主練を行いましょう

それができる環境が志結会にはあります。60分で予約をとったとしても施術は30分で終わらせることをこころがけましょう。迷うことなく施術できる技術は、一生の先生の財産になりますからね。

(5)施術中に起こるトラブルシューティングを十分に行いましょう。

こうなった場合はこうする。こうなった場合はこうするという予測を行えるようになりましょう。

具体的には起こりうるであろう可能性を「10個」想定しましょう。不安があれば、書き出して、上級医と相談をしましょう。このトラブルシューティングが志結会でできることが先生の臨床判断の目を養っていくことにつながります。

(6)診療が長引きそうな時、どこで診療を切り上げるかについても事前にシュミレーションを行っておきましょう。

新人の犯しやすいのミスは切り上げるポイントがわからない、引き際がわからないことから起きることが多いです。それを知るために1.から6.までの間で上級医を見て、またその勘所を経験して・聞いてみましょう。

(7)術前・術中・術後の口腔内写真を必ず撮影しましょう。

この写真が、術後症例発表は、術後のフィードバックに必須になります。

将来、学会発表、勉強会での発表も、すべてが、この口腔内写真の積み重ねの上に行われます。

(8)初めから最後まで自分ひとりで診る。この段階では診療時間中は、もうあなたが立派な担当医です。上級医にも自身の担当患者様が要るので、確認に行くことは「不可」です。ここ重要です。不安をもつかどうかは、1.から6.までをどれくらい真剣に取り組んでいるかによって変わってきます。

ただし、クリティカルなインシデント、アクシデントがあった場合はその限りではありません。異常出血、異常疼痛、舌や頬の切断など。速やかに上級医を呼ぶようにしましょう。しかし、そうならないためには、1にも、2にも、すべて顎模型での練習にかかっています。

・もし10%でも不安に感じたら1.から6.に戻って準備を積み重ねましょう。

・診療のフィードバックを受けるのは、症例写真を取って、症例相談、症例報告を診療後にしましょう。これの積み重ねが、症例発表や、学会やスタディーグループでの発表につながっていきます。

そしてトラブルは、数症例目、数ヶ月から数年、慣れてきた時に起こります。

気を緩ませず、一つ一つの診療を大切に取り組むようにしましょう。

最後に、保険診療の範囲の治療は3ヶ月で1.〜7.までいくことを目標としましょう。遅くても6ヶ月の試用期間終了までにすべての分野に関しての見通しは立つようにしましょう。

 

技術習得への、3つの大切なこと。

現在の日本の歯科医療制度・教育制度の中で、新人ドクターは圧倒的に練習量が足りていません。

1.顎模型で自信が持てるまで練習しましょう。

施術に関して自信を持つには、顎模型での練習しかありません。

多くの学生実習の現場、卒後研修の実態を見てきましたが、患者様に安心して施術を行うためには、圧倒的に技術的練習量が不足しています。

これは本質的には、現在の国の制度上の問題でもあると思います。しかし1新人歯科医師としてはそんなことを言っていれないですよね。

やはり、実際に手を動かすことなく、「最低限」の技術力を手に入れることは不可能です。

ここでいう「最低限」の基準は「30分で」1処置を終わらせられるメドが立てられることです。

 

2.1診療30分以内を意識しましょう!

なぜ30分か?それが患者様の限界だからです。

姿勢を変えずに30分ずーっといるのは、非常にしんどいことです。

ましてやそれが60分になると苦痛、拷問です。

60分のドラマをずーっと体勢を変えずに観るのでもつかれるでしょう。それが診療で水がたまったり、タービンを口の中に入れられている中で行われるとその緊張はさらに強いものです。

30分口を開け「続ける」のは患者様に取って非常に長い時間です。実質口を開けてもらっているのは、1回1分未満にしないと、患者様は苦しいです。30分の診療枠の中でも実質開口しているのは、合計20分以下です。

現状の自分の技術としてそれが出来ないのであれば練習をする必要があります。それを安心できるまで練習できる環境が志結会にはあります。

厳しい表現になるかもしれませんが、あなたが例え研修医であれ、卒後2年目であれ、インプラント初症例であれ、患者様は実験台、モルモットではありません。自信を持って誠実に施術できないなら患者様の前に立つ資格はありません。

30分で形成なり、施術を終わらせられる自信がないのであれば、それは、患者様に行う前に、顎模型でスムーズにできるようになりましょう。

顎模型は、頬粘膜が切れても文句いいません。90分治療されても、水が喉に溜まっても、声がけが未熟でも、文句を言いません。顎模型でとことん練習をしましょう。

模型で出来ないことは、絶対に患者様でもできません。

もちろん、20歯のプロビなど全顎治療は大規模な診療はその限りではありません。

 

3.どこでも練習・トレーニングは出来ます

診療所でしか練習はできない?

そんなことはありません。

先生がその気になったら、練習・トレーニングはどこでも出来ます。

電車の中でも縫合の練習はできます。

根管模型とファイルがあれば、家でもファイリング操作の感覚は身につけられます。

家で鶏肉で切開縫合の練習できます。縫合の練習もどこでも出来ます。

家でお風呂に入っているとき頭の中で、抜髄の手技のシュミレーションをすることもトレーニングの一環です。

学生時代の模型とキュレットがあればSRPもできます。

僕の尊敬する師匠は、エンドのハンドリングをいつも意識して、指を動かしていました。

 

4.技術習得に関して、最後に

あなたの練習の一つ一つが、患者様との信頼に繋がり、あなたの自信につながります。練習は、あなたの一生を豊かにしていきます。顎模型での練習はあなたを一生裏切りません。

一度手に入れた技術は一生あなたのものです。

1度自転車が乗れるようになったら、何年ブランクがあっても自転車に乗れるのと同じです。

ぜひ自信がつくまで、楽しんで練習に取り組みましょう!

 

お疲れ様でした。

これらのステップをふむことで、半年後、1年後に、一人前になれることを、約束します。

先生が本気であれば、僕たちはその気持ちに答えますからね。

ぜひ患者様に良質の医療を届けましょう。そのためにぜひ、安心して7つのステップと、技術習得を進めていきましょう。

これが出来る豊富な臨床経験と、存分に練習できる、日本有数の研修環境が、志結会おざき歯科医院にあります。

現在国の制度・仕組みだけで一人前になる環境が整っていません。

 

あなたの新卒からの成長が、日本の歯科医療の底上げになります。そして願わくば、その先に先生が、歯科医師会などを通じての地域医療や、スタディークラブや学会での発表・論文投稿・後輩育成などを通じて歯科界での活躍を期待しています!

ぜひ志結会の上級医、メンバーと一緒に、頑張っていきましょう!!

 

P.S.もし志結会おざき歯科医院での勤務に興味にある先生は、11月中にぜひ連絡をください。11月中に定員に到達すると感じています。よろしくお願いいたします。