理事長ブログBlog

1042020
日々のこと

2020年10月4日

僕には、有名になりたいとか、お金持ちになりたい、とかいう欲は少ないです。

その代わり、僕には夢があります。学生時代からの僕の夢です。

「南大阪から歯周病を無くしたい。」

なぜか?

初めは、小さな理由からでした。

僕の両親から、歯を奪ったのが歯周病という病気だったからです。

父親はとても仕事熱心な教師でした。当然、歯科医院にもあまり通うことができませんでした。

痛みに耐えて、耐えて、歯科医院に行ったときは、もう歯は持たすことができず、限界に達していました。

結果、治療法として、歯を抜くことしかできませんでした。

そして、歯茎から出血している自分が怖かったのです。

歯学部に入学し、1年生の歯科医学概論で、歯周病のことを聞き、雷が刺さりました。自分の親が歯を失っていたのか、これだと。

なぜ、父が歯を失っていっていたか。歯茎が腫れて、痛いと言っていたのか。

それで、自分は、歯周治療の道に進むことにしました。

そして、開業し、地域医療に携わり、実感しました。実際の歯科医療の現場で、患者さんの口腔ケアの対応しているのは、圧倒的に歯科衛生士であるということに。

そして、圧倒的に歯科衛生士の数が足りていないことに、現場にでて痛感しました。

南大阪には、衛生士がいない。そして、口腔ケアを十分に患者さんが受けられていない。

自分の中にずーっとあった怒りの原因にぶつかりました。

学生時代、僕の心の中に強い怒りがありました。なぜ、歯学部教育で伝えられているブラッシングの重要性や歯周病予防を、父親は受けれなかったのか。悪徳歯医者にやられたのか。心の中はドロドロした怒りでいっぱいでした。父親の歯を失わせた歯科医師に怒りをもっていました。

自分はそんな歯科医師になりたくない、という気持ちで歯科医院を開業しました。

そこで気づきました。

ただ現実は違いました。歯科衛生士が圧倒的に足りなかったという現実でした。

どれだけ告知しても、衛生士さんが来ない。人材不足だという現実にぶち当たりました。

歯科医院に行っても、口腔ケアの重要性を伝える衛生士さんがいないという現実があったことに。当然、受診した歯科医院に、きめ細やかな口腔ケアをする衛生士さんがいなければ、ブラッシングの仕方を学ぶことはできません。患者さんに、行動変容を起こさせなければ、患者さんはずーっと歯を失う日常生活習慣を送り続けるのみです。

開業する前から親しくしてもらっているKIS安田先生からメッセージを頂きました。「そのためにお前はなにをしているんだ。」

ずーっと考えて、考えて。

その行き着いた答えは、「南大阪に衛生士学校を創る」でした。、歯科衛生士の職場復帰のための卒後研修施設を作ること。」でした。

理由は3つあります。

1.南大阪に、衛生士さんが少ない。

2.衛生士さんが勤務医している歯科医院が少ない。

3.予防処置や、口腔清掃指導に集中できる衛生士さんの環境が少ない。

そのために、3つの行動を取りました。

1.衛生士学校を知りたく、衛生士学校周りをしました。

そして知りました。衛生士学校では、衛生士さんになる学生の確保に多大なる努力をしていることに。

2.衛生士学校の実習受け入れ先になることを希望しました。

3.衛生士学校で教えるようにしました。

正直怖かったです。自分の診療所を開けて出ることに。患者さんにも不便をかけます。

今は、自分の診療を切って衛生士学校に行きました。本当に考えました。

それを支えてくれる、医院の仲間・メンバーに感謝です。本当に優秀なメンバーがいてくれるからできることです。

歯周病、

南大阪から歯周病で歯を失う人を無くしたい。

僕は頭も悪く、要領もよくなく、優秀ではなく、本当に大学6年間図書館にこもっていました。部活以外のほとんどの時間を図書館で過ごしていました。どうやったら歯科医学を修めることができるのか。

同級生が、成績が上がることが嬉しかった。

まだまだ道はできていません。歯科衛生士学校がどれくらいの若年者人口に1校あれば良いのかもわかりません、どれくらいの費用が必要なのかもわかりません、どれくらいの人財・ネットワークが必要かもわかりません。

極めて難しいことも理解しています。そんなに簡単なことじゃないよ、そんなお金どう用意するの、そんなことにばっかり気を取られていたら医院が傾いてしまうよ、そんなん自分の医院に衛生士がほしいだけじゃないの、いろんな声が耳に入ってきます。

感謝です。一つづつ乗り越えていきます。

僕は今39歳。40歳台でその夢への目処つけて実現します。

50歳を迎える時、衛生士学校が出来ていて、衛生士の活躍している姿が。1医院に最低でも1人以上の歯科衛生士が所属しているように。

地域方が自分の歯を守るために歯科医院に通ってる姿が。歯を抜くのは最終手段だと思って、自分の歯を大切にしている姿が。デンタルIQの向上。

将来ある中高生の人生の選択肢になっている姿が。将来の職業に、歯科衛生士を選んでいる中高生の姿が。歯科衛生士という職業ほど素晴らしい職業はないと思っています。

長文をここまで読んでいただきありがとうございました。

「南大阪に歯科衛生士の学校を創ります。」

それが、教育者の父と母を持ち、歯科医学の道を歩ませてもらった自分が、自分の人生を捧げるミッションです。

40歳を目前に自分の人生のミッションです。

ぜひ僕に力をかしてください。